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国公立大、私立大ともに志願者が減少した2004年の入試。当然のことながら、各学部系統の志願者も減少しています。そんな状況下で、前年より人気を集めたのが医学部です。大学別には、どの高校からの合格者が多かったのでしょうか。

 
   

圧倒的に強い私立校の医学部・医学科受験

2005.9.15


国公立大、私立大ともに志願者が減少した2004年の入試。当然のことながら、各学部系統の志願者も減少しています。そんな状況下で、前年より人気を集めたのが医学部です。大学別には、どの高校からの合格者が多かったのでしょうか。

国公立大全体の志望者の指数が94.3と昨年と比べて下がったにもかかわらず、医学科の志望者指数は104.5と上がりました。これを旧7帝大と東京医科歯科大をあわせた、難関医学科で集計しますと、111.9とさらにアップします。今年の医学部入試はとても厳しかったといえます。

この要因はセンター試験の平均点が上がったことにあります。センター試験で高い点数がとれた受験生は、強気の出願に出たと思われます。ちなみに、昨年はセンター試験の平均点が下がり、医学部人気にもかかわらず、志願者は減少しました。


医学部ランキングでも私立校の躍進ぶり目立つ

全国公立大と主要私立大医学部医学科の高校別合格者ランキングを見ると、以前は、国立の医科大が数多くありましたが、今は国立大の改革が進み、ここ2年で地元の総合大学と統合され、多くの医科大が総合大学の医学部に変わっています。

志願者増で厳しい状況となった昨年の医学部入試ですが、ランキングを見ると、私立校の躍進が目立ちます。防衛医科大を含んだ51国公立大医学部・医学科で、私立校がトップに立っているのが26大学で、過半数を制しています。

国公立の高校と私立の高校の学校数比率は、ほぼ7:2ですから、私立校の圧倒的な強さがわかります。

難関大医学部のランキングを見ると、やはり、灘(兵庫)が強かったことがわかります。東大、京大ともにトップで、最難関大医学部2冠に輝いたほか、大阪大もトップで、旧7帝大のうち3大学でトップに立ちました。

一方、東の雄、開成(東京)はというと、東大は14人で灘に次いで2位でしたが、東北大、千葉大、防衛医科大でトップに立ち、私立大でも最難関の慶應義塾大、日本医科大でトップです。東京医科歯科大、横浜市立大でトップに立ったのが女子校の桜蔭。東大でも前記2校に次ぐ第3位でした。

東大ベスト3は、灘、開成、桜蔭の順でしたが、慶應義塾大のベスト3も同じ顔ぶれで、開成、桜蔭、灘の順でした。慶應も東大同様、大変な難関であることがわかります。一方、地方の国公立大でも私立校の実績が光ります。東海(愛知)は旧7帝大の1校、名古屋大で2位以下に大差をつける18人合格のトップ。そのほかにも岐阜大、名古屋市立大でトップです。


全国が志望校の国公立大医学部志願者

このランキングから読み解けるもう一つの特徴は、東京圏の高校から地方の医学部に多数合格者がいることです。東北大はトップの開成のほか、江戸川学園取手(茨城)、桜蔭、栄光学園(神奈川)、富山医科薬科大に土浦第一(茨城)、千葉・県立(千葉)、城北(東京)、サレジオ学院(神奈川)、山梨大では、トップの桐蔭学園(神奈川)、海城(東京)、浅野(神奈川)、宮崎大では土浦第一、江戸川学園取手、浦和・県立(埼玉)、公文国際学園(神奈川)などがランク入りしています。

少子化が進み、親が子どもを手元においておきたい時代に、この現象は奇異に映るかもしれません。これには二つの要因が考えられます。

ひとつは、定員が少ない医学部入試では、受験者数を制限するため、センター試験の成績だけで1次合格者を選抜します。大半はこの2段階選抜を実施していませんが、人気大学・学部で実施されます。ここで落ちれば、大学独自の試験を受験できません。そのため、医学部志望者は、これを確実にクリアできる大学を、全国規模で探しているということです。

そして、もう一つは金銭的要因です。一般的な家庭では、初年度に1000万円もの学費がかかる私立大に通わせることはできません。そこで、合格できそうな国公立大を、ぎりぎりの線で探すことになり、例えば日本の両端にある旭川医科大と琉球大の地理的な差は、国公立大と私立大の学費の差に比べたらないに等しいと思われます。

国公立大医学部人気は、安い学費に支えられている側面が大きく、受験生は合格を目指し、西に東に受験に出かけるというわけです。この厳しい入試状況はまだまだ続くと思われます。

※データは2004年度大学入試結果をもとにしています。
(大学通信2005年度私立中高受験年鑑より)


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