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■2002年バックナンバー
2002年4月1日〜2002年12月31日


大学・短大、専門学校、中・高等学校及び文部省等公的機関から発表された、2002年12月以前の主な教育関連のニュースをご紹介します。

教育ニュースバックナンバー
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 国立の教員養成大学・学部卒業者の教員就職率は45%
【大学】

2002.12.26

 文部科学省は25日、国立の教員養成大学・学部(教員養成課程)を今年卒業した学生の教員就職率は45%で、去年に比べて7.2ポイント増えたと発表した。これは、卒業者13,184人中、5,935人が教員として就職したことになる。
 教員就職者5,935人のうち、正規採用は2,301人で、臨時的任用は3,634人。今まで低下傾向にあった教員就職率も、99年度の32%以来上昇している。少子化が進み入学者が減ってきている一方で、少人数制指導の実現のために教員の採用が増加してきているのが要因であるとみられる。

文部科学省ホームページ参照
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/14/12/021214.htm



 小学5年生から中学3年生、数学と社会で学力低下
【小学・中学】

2002.12.14

 文部科学省は13日、小学5年〜中学3年までを対象にした全国一斉学力テストの結果を発表した。前回(93年度〜95年度)と同一問題の平均正答率では、数学と社会が全学年で下回っていた。また、理科と英語では学年によりばらつきがあるが、国語は上昇した。
 6年ぶりに実施した今回は、45万人の学生がテストを受けた。小学生は国語、算数、理科、社会の4教科で、中学生は英語を含む5教科が対象となった。
 前回のテスト結果と比較するため、総問題数の3分の1が前回調査と同じ問題にしてあった。この間に学習指導要領の変更はないが、95年から土曜日の休みが月2回に増えたことにより、授業時間は減少している。
 算数・数学は、問題に正しく答えた生徒の正答率を前回の調査と比較すると、全学年で下回った。しかし、中3の国語、英語、そして小6の理科の3教科に関しては、前回よりも正答率が上回った。

文部科学省ホームページ参照
http://www.nier.go.jp/homepage/kyoutsuu/seika0212_01.htm



 東京都教育委員会の調査によると60%が新学習指導要領に不安感じる
【小学・中学】

2002.12.12

 東京都教育委員会は、教育行政について都民がどう感じているかを調査するため「教育モニター制度」を毎年実施している。今年度の調査結果では、新学習指導要領が実施され、教科の内容と学習時間が削減されたことに伴う学力の低下に関して、60%の都民が「不安におもっている」と答え、23%が「少し不安に感じている」と答えた。
 アンケートは、今年の8月から9月までの期間に100人に実施された。回答者に配布された資料としては、1)基礎的・基本的な内容の定着に関する調査、2)学校生活への満足度・授業の理解度、3)第3回国際数学・理科教育調査、4)いじめ、不登校、学級崩壊の状況、5)東京都立公立小学校卒業者の進路状況の5点である。
 「平成14年度から義務教育について新学習指導要領が実施され、教科の内容と学習時間が削減されたことに伴う学力の低下を懸念する声がありますが、このことについてどのようにお考えになられていますか」という問いに対して、60%が「不安におもっている」、23%が「少し不安に感じている」と答えた。一方、「不安は感じていない」と答えた回答者は12%だった。また、4%の回答者は「その他」と答えた。

東京都教育委員会ホームページ参照
http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/buka/soumu/14-2monita.htm



 松本歯科大学が障害者施設を巡回して診療する実習
【大学】

2002.12.11

 松本歯科大学病院(長野県塩尻市)は、県内の重度障害者施設を対象に「巡回歯科診療・実習」を20年以上続けている。スタッフは同大の歯科医師および歯科衛生士、歯学部学生、歯科衛生士科学生ら約30人。大学病院外での診療活動は、教育面でも大きな効果をもたらしているという。

 1981年に始まった国際障害者年に伴い、政府や自治体でも、障害者の歯科保健に少しずつ取り組み始めた。79年には、厚生省が障害者施設での巡回実習の推進を図るため、都道府県を通じて、歯科衛生士の養成所巡回臨床実習教育事業をスタート。松本歯科大学病院でも、すでに実施していた巡回診療と組み合わせて、歯科衛生士科学生の巡回実習を始めた。

 巡回では、入所者全員の精密な口腔診査を行い、必要に応じて予防処置や治療を行う。保健指導で活躍するのが歯科衛生士で、医師の指示を受けて障害者または介護者のブラッシング指導に当たる。年度初めには緊張していた学生たちも、経験を重ねていく中で、要点をとらえた指導ができるようになり、障害者に対する理解もおのずと深まるという。

 巡回診療・実習の終了後には施設を見学し、施設職員とミーティングを行う。「医療に携わる者は、自分の意見をきちんと表現できなければならない」という考えからだ。大学や病院の中で得ることができない勉強の機会になっている。

【松本歯科大学】
http://www.mdu.ac.jp/



 芝浦工業大学が日本初のMOT専門大学院を開設へ
【大学】

2002.12.09

 芝浦工業大学(東京都港区)は03年4月、工学系では日本初の専門大学院「工学マネジメント研究科」を開設する予定だ。1月には同大芝浦校舎で模擬授業を公開。「日米の産業組織とイノベーション比較―米国の新興企業群のプロフィール」など4つのテーマで各30分の授業と説明会を行う。

 工学マネジメントは技術とマネジメントを融合させた分野。アメリカではMOT(Management of Technology)と言われ、この10年間でコースを設ける大学は2倍以上になった。MBAの工学版と言えるが、日本にはまだMOTの学位を授与する大学はなく、同研究科が第1号となる。学部を持たない独立大学院で、社会人でも通学しやすいように夜間を中心とする昼夜開講制をとる。

 同大は文部科学省の認可に先立ち、このほど、シンポジウム「工学は如何に日本経済を再生するか」を開催。江崎玲於奈学長は民間企業在職時にノーベル物理学賞を受賞した経験から、戦略の必要性を強調した。研究科長に就任予定の児玉文雄氏は、基調講演「技術経営と日本経済再生」で、技術経営の国際比較や分析手法について実例をあげながら、同研究科の視点を語った。

 模擬授業は03年1月11日(土)に開催し、参加は申し込み制。ホームページから申し込みできる。問い合わせは同大専門大学院開設準備室(03・5472・7747)。

【芝浦工業大学】
http://www.shibaura-it.ac



 近畿大学がCOEプログラム選定記念シンポジウム
【大学】

2002.12.06

 近畿大学(本部・大阪府東大阪市)は、21世紀COEプログラムの生命科学分野に「食資源動物分子工学研究拠点」が選定されたことを記念して、公開シンポジウム「生物の設計図―遺伝子を操る21世紀の世界」を開催する。

 COEには今年、50大学113件が選ばれたが、西日本の私立大学はわずか2大学で、同大はその1つ。食資源動物分子工学研究拠点は、自然界に存在する優れた遺伝子を探し出して動物に組み込む「新規有用食資源動物の生産」に関する研究・教育を行う。研究拠点に選ばれた研究グループは、今年初めにホウレンソウの遺伝子を導入したブタを誕生させ、世界で初めて動物に植物の遺伝子を組み込むことに成功した。

 シンポジウムでは、同大が取り組む世界レベルの研究について、パネル展示やデモンストレーションを行う。12月17日13時30分開会、会場は同大11月ホール(大ホール)。入場無料で申し込みは不要。

 プログラムは2部構成で、第1部ではCOEに選定されたテーマについて、概要と研究計画、将来構想を発表。第2部は同大で注目される研究を紹介する。テーマは▽近畿大学が開発した100万枚/秒のビデオカメラ▽「からだの力」を利用した患者に優しい未来医療▽クロマグロの完全養殖。問い合わせは近畿大学総務部総務課(06・6721・2332)。

【近畿大学】
http://www.kindai.ac.jp



 増加する公立小中学校の「学校選択制」
【小学・中学】

2002.12.05

 公立の小中学校を選べる「学校選択制」を導入する区や市が増えてきている。品川区から始まったこの動きは、来春から更に広がり、小学校は計8区3市、中学校では計14区3市が導入する。
 行きたい小中学校を選べる「学区の自由化」と呼ばれる「学校選択制」は、2000年度に品川区が全国で初めて導入した。品川区にある小学校40校を4つに分けて、その中から保護者の希望により進学先を選べる。その翌年からは中学校も「学校選択制」を導入しており、区内全域から好きな学校を選択できるようになった。
 品川区に続き、豊島区では2001年度から小中学校同時に、本来の通学指定校とその隣接校から選択できるようになった。そして今年度からは、墨田区、江東区、杉並区、荒川区、足立区の5区が導入した。
 来年度からは、港区、千代田区、目黒区、江戸川区、台東区、文京区、葛飾区の7区が導入することになる。


 東海大学がバイオベンチャー企業を設立
【大学】

2002.12.04

 東海大学は、バイオベンチャー企業「ジェノダイブファーマ株式会社」を設立。2006年をめどに東証マザーズへの株式上場をめざす。猪子英俊・医学部教授が社長、大学院医学研究科の教授が取締役に就任した。教員がベンチャー企業の社長を務めるのは同大としては初めてで、全国的にも珍しいケースという。

 猪子教授は、生活習慣病などの疾患の原因遺伝子を効率よく突きとめる技術を開発し、現在約20種の生活習慣病で検証を進めている。早くて2年、遅くても4年以内に特許取得をめざし、この技術をベースとして、ゲノム創薬につながる情報提供サービスなどを展開する。

 既存の企業との共同研究ではなく、ベンチャーを設立した理由について猪子教授は「大学と企業とが互いに信頼関係を構築し、ビジネスとして展開するため」と説明する。学内で得た知見を技術として実用化し、社会に還元するためには、企業を設立した方が製薬メーカーなどと交渉しやすいと判断した。すでに数社の医薬品メーカーから問い合わせがあり、初年度は数千万円の売り上げを見込んでいる。

 ジェノダイブファーマという社名は、「ゲノム」の多様性(diversity)を駆使した製薬(=ファーマシー)からとった。同大のベンチャーはほかに、総合医学研究所の腎臓病新薬開発プロジェクトなどがある。

【東海大学】
http://www.u-tokai.ac.jp/


 聖学院が教育憲章を制定
【大学】

2002.12.02

 学校法人聖学院(東京都北区)は、創立100周年を迎えるのを機に「聖学院教育憲章」を制定した。3年間にわたり、幼稚園から大学院まで国内外にある10校の全教職員で「聖学院教育会議」を開催し、今後の教育のあり方を検討してきた成果として教育理念を宣言する。

 主な内容は、▽教育基本法に示された理想を将来の日本に実現することを教育の根本目的とする▽聖学院教育はナンバーワン教育ではなく、オンリーワン教育であり、オンリーワン・フォー・アザーズ(他者のために生きる個人)の教育である▽職員はキリストの模範に従い、サーヴァント・リーダーシップをもって責任を果たすために自己革新に努める――など。

 教育会議は、聖学院教育と教育基本法部会、教育力の開発、ことばとコミュニケーションの教育、コンピュータ教育、キャリアガイダンスなど10の部会を置く。憲章制定と同時に、具体的な達成目標として各部会ごとにアクションプランを策定した。たとえば、聖学院教育と教育基本法部会では、かけがえのない自分を探求し自己実現をめざす総合的な学習プログラムの開発を図るといった目標を掲げる。

 一貫教育ならではの良さを生かすため、各校の連携を深め、段階的な教育プランを立てたり、大学教員が中高へ出張講義するなどの内容も盛り込まれた。幼稚園から大学まで続く教育を、全教職員をあげて見直した教育改革だ。

【聖学院】
http://www.seig.ac.jp/


 法政大が地域交流の活性化めざし地元商店街イベントを共催
【大学】

2002.11.29

 法政大学(東京都千代田区)は11月29日に開かれる「鶴賀若狭掾(つるがわかさのじょう)新内を楽しむ会」(神楽坂商店街振興組合主催)に発起人として参加。会場を提供する。

 同大はこれまで、神楽坂祭りの「ゴミゼロ実験」イベントに法政大学エコロジーフォーラムとして参加するなど、同商店街との交流を進めてきた。「新内を楽しむ会」は、より活発な交流をめざして開催。神楽坂六丁目町会会長ほか地域の人々70人とともに、同大の理事、教授ら4人が発起人として名を連ねる。新内のほか東京都無形文化財の八王子車人形を上演する。

 鶴賀若狭掾氏は、新内節浄瑠璃・人間国宝で神楽坂の生まれ。日本の伝統芸能を小学生にぜひ鑑賞してもらいたいという神楽坂住民と鶴賀氏双方の意向で、2部構成のうち1部は、地元の小学校5、6年生と父母250人を招待する。会場は法政大学市ケ谷キャンパスのボアソナードタワー26階スカイホール。問い合わせはけやき舎(03・3513・5670)。

【法政大学】
http://www.hosei.ac.jp/


 金沢工業大学が「夢考房プロジェクト発表会」
【大学】

2002.11.27

 金沢工業大学(石川県)は12月7日、「夢考房プロジェクト発表会」を開催する。夢考房は学生が思い切り「モノづくり」に取り組める空間で、1993年、同大がキャンパス内に開設した。学生が実現したい夢、作りたいモノをゼロから創り出す場を提供し、企画から設計、予算管理まで学生が運営するプロジェクトが進行中。発表会では1年間の活動状況を公開する。

 夢考房のプロジェクトは9年目を迎えた今年、RoboCupプロジェクトが「RoboCup2002福岡/釜山大会」の中型機リーグで準優勝。ロボットプロジェクトが「ABUアジア・太平洋ロボットコンテスト」でABUロボコン大賞を受賞した。同大は問題解決能力やコミュニケーション能力、行動力を重視し、95年、「教員が教える教育」から「学生が自ら学ぶ教育」へと教育改革。夢考房はそれに先駆けて始まった。

 今年度は14のプロジェクトがあり、また今年から高大連携の新たな試みとして、県内外7つの工業高校の生徒たちも発表会に参加する。うち5校がソーラーカーの出展を予定。夢考房で開発されたものと合わせて計6台のソーラーカーが一堂に会する。

 「プロジェクト発表会」は参加申し込み不要。9時30分に受け付けを始め、10時に開会する。全体発表とオープンスペースでの個別発表が行われる。閉会後はプロジェクト学生、高校生、企業、教職員の技術交流会や、高校の教員、同大教職員、企業のディスカッションなども予定している。

【金沢工業大学】
http://www.kanazawa-it.ac.jp


 産能大学が東京・代官山に新サテライトキャンパス
【大学院】

2002.11.25

 産能大学(神奈川県伊勢原市)は、社会人大学院のための新しいサテライトキャンパスを東京・代官山に建設している。開設は2004年4月。ハイセンスな商業地域として知られる代官山で、公開講座やセミナーをのほか、大学生がビジネス社会を実地に知る事例研究にも活用される予定だ。

 代官山キャンパスでは、従来のカリキュラムと履修システムをリニューアル。「社会人MBAコース(仮称)」の開講を予定している。企業の社会人教育プログラムや、教育や研究面で企業とのコラボレーションなど、フレキシブルな履修システムを取り入れ、忙しい社会人のニーズに対応する。修了時には修士(経営情報学)の学位が取得できる。

 同大大学院は、高度な専門的職業人(マネジメント・プロフェショナル)の育成をめざして、1992年に開設された。働きながら学びたい社会人のために、96年からは交通の便のよい東京都目黒区自由が丘にサテライトキャンパスを開設。全面的な昼夜開講制と初の一週間フル開講制を導入し、社会人学生にも学びやすい学習環境を提供している。

【産能大学】
http://www.sanno.ac.jp/index.html


 寮のある私立中・高等学校が合同説明会開催
【中高】

2002.11.22

 全国私立寮制学校協議会(全寮協)は11月25日(月)・26日(火)の両日、寮のある学校合同説明会を開く。日本を代表する寮制学校が集まり、寮ならではの利点、日本の寮制の現状などを保護者に紹介する。

 欧米では全寮制学校が高水準の教育を行う場として認知されているが、日本ではまだ珍しい。家族と離れて生活することで人間的に成長するとして、寮制の効果には大きな期待が寄せられる。全寮協の教員は「知識は机の上で身につくが、知恵は人間と人間の関係の中でしか身につけられない。その最適な環境が寮生活にある」と話す。

 25日は横浜エクセルホテル東急3階(横浜駅西口より徒歩1分)で、13時から16時。26日は御茶ノ水「東京ガーデンパレス」2階(御茶ノ水駅西口より徒歩5分)で、13時から17時。教育相談・入試相談が行われ、問題集・願書の無料配布もある。

 参加校は下記の通り。立命館慶祥中・高、秀光中等教育学校▽那須高原海城中・高▽暁星国際中・高▽日本航空高▽佐久長聖中・高▽オイスカ高▽国際開洋第一高▽静岡聖光学院中・高▽西大和学園中・高▽如水館中・高▽冨士中・高▽土佐塾中・高


 桃山学院大が大阪府立高3校へ情報教育補助学生を派遣
【大学】

2002.11.20

 桃山学院大学(大阪府和泉市)は、大阪府立高校3校に情報教育補助学生(School Assistant)の派遣を始めた。来年度からの本格的制度導入に向けた試行として実施する。府立高校からの要望に応えて同大が協力。学生の知識や技能を高校教育の現場で活用し、学生には貴重な研修の機会を提供する。

 派遣先は府立金剛、鳳、泉北高校の3校。金剛高校では「経済社会」「情報」の授業、鳳高校では放課後の教員を対象とした講習、泉北高校では「情報科学」の授業を補助する。金剛高校の山村安男校長は「一部の高校生が大学の講義を受けるのではなく、高校の教育現場に大学生が入ってくれると、教員にも生徒にもその活力が還元されるように思う。大学生にとって若い世代のとふれあいは大きな夢をつくってくれるだろう」と評価する。

 派遣学生の大半は、大学の情報科目を補助するスタッフ制度のメンバーで、無償で教育補助を行う。コンピューターに関する質問だけでなく、大学生活について聞かれたりする高校生との交流は、学生にとって有意義な経験だという。同大では高大連携の新たな一形態として取り組みたいという。

【桃山学院大学】
http://www.andrew.ac.jp/


 青山学院大で共通教育システム「青山スタンダード」開始
【大学】

2002.11.18

 青山学院大学(東京都渋谷区)は来年4月、相模原キャンパスの開設に併せて新しい共通教育システム「青山スタンダード」を始める。学部・学科に関係なく、一定水準の技術・能力と一定範囲の知識・教養を持っていると社会的に評価される学生を、青山学院大学の卒業生として輩出することが目的だ。

 青山スタンダードのプログラムは「フレッシャーズセミナー」「コア科目」「テーマ別科目」の3つに大別される。「フレッシャーズセミナー」は、さまざまな学部の新入生が少人数クラスで学ぶゼミ形式の授業で、視野を広げ、自己表現能力を養う。

 「コア科目」は教養科目と外国語、情報科目。1つのテーマを追って、複数の学部の教員がリレー式で講義する総合科目なども開講する。知識を増やすことを学習目的とせず、社会とそこに生きる人間、そして自分を探求・発見することを目指す。

 「テーマ別科目」では、これらの科目で学んだ教養や技能の発展とグレードアップを図る。今日的なトピックを多数取り入れながら、各学部・学科の専門領域へと有機的につなげ、壁や段差を作らずに、専門学習に移行できるような内容となっている。

 青山スタンダードは単なるカリキュラム改訂ではなく、科目評価のシステムや運営組織などを含め、全学にわたる抜本的な教育改革になるという。学問の広がりや大学で学ぶ面白さを理解し、体験する21世紀の大学教育を目指す新しい教育プログラムだ。

【青山学院大学】http://www.bb.aoyama.ac.jp/daigaku/index.html


 愛知大学が知的財産の活用目指し株式会社を設立
【大学】

2002.11.15

 愛知大学(愛知県豊橋市)はこのほど、株式会社エー・ユー・エス(Aichi University Service)を設立した。同大学が100%資本を出資し、社長は副学長、役員はすべて学内の役職者で構成され、事業展開で得た収益は大学に還元される。

 社会のニーズに沿った魅力ある教育サービスを提供するため、教育環境や財政基盤の見直しを行った結果、営利法人を設置することを決めた。大学が持つ資源(人、物、情報、時間など)を効率的、積極的に活用して、費用を削減。大学の財政基盤を強化し学生への教学サービスを向上させることが目的だ。

 主な業務は、これまで外部に委託していた清掃、警備、保守管理をはじめ、大学施設の貸し出し、学生や職員の保険サービスなど。卒業生を主体とした人材派遣事業や、知的財産の有効利用についても、現在のエクステンション事業との融合を視野に入れて事業化に取り組んでいく。

【愛知大学】http://www.aichi-u.ac.jp/



 千葉商科大学が小学生向け公開講座
【大学】

2002.11.13

 千葉商科大学(千葉県市川市)は、小学生を対象とした公開講座「CUCキッズ大学」を始めた。大学の公開講座は多くが社会人を対象とするもので、大学の研究成果や教育資源を社会や地域に還元する際に、小学生以下の年齢層はこれまで見過ごされてきた。

 「キッズ大学」は10月から英会話スクール、テニススクールを土曜日に開講。講師は外国人を含む大学教員、硬式テニス部員が担当している。来年2月からは「ビジネスを学ぶ」と題して経営学、マーケティング、商品学、会計などを講義するビジネススクールを始める。

 同大はアメリカの大学が小学生や中高生、社会人、外国人、研究者などのためにさまざまな公開講座プログラムを用意している実情に触発され、講座を開くことを決めた。どの講座も、小学生に何をどのように学んでもらうか繰り返し検討を重ねた。今年は3コースの開講だが、多様なニーズに応えて来年度はコースを追加していく。

 同大はスクール開催中、保護者に図書館などの大学施設を開放するなど、地域の知的学習センターとして多くの人々が集う場所になることを目指している。大学が持つ知的資源を積極的に地域や社会に提供し、地域や社会とともに学び合う機会を増やしていきたいという。

【千葉商科大学】http://www.cuc.ac.jp/


 大学入試センター試験の志願者が増加
【大学】

2002.11.11

 大学入試センターは来年1月18日、19日に実施する大学入試センター試験の志願者数を発表した。志願者総数は60万2950人で、史上最高だった昨年を0・1%上回った。

 少子化の影響で、現役受験生は1・9%減の43万8024人。一方、浪人生は5・9%増えて15万7856人で、今年の入試の志願者数から入学者数を引いた数よりも、8・2%多い。今年も大学に在学しながら、再受験を目指す人が多いと見られる。

 成績開示希望者は3・3%の増加。センター試験成績の複数年度利用が可能になり、来年入試では65大学がそれを認める。04年には、さらにこの制度を採用する大学が増える見込みだ。自分の成績をはっきりと知りたい受験生が増えている。


 東京経済大学が学生の父母対象「授業参観」
【大学】

2002.11.08

 東京経済大学(東京都国分寺市)は、経営学部で学生の父母を対象とした授業参観を実施する。子供が学ぶ現場を見学することで、大学の教育活動への理解と関心を深めてもらうことがねらい。長引く不況による「地元志向」と少子化が、大学進学に対する父母の関心を強めていることが背景にあるという。

 同大は一般入試合格者の7割を関東地方出身者が占め、親元または実家近郊から通学する「地元志向」の受験生が増えている。さらに入学式・卒業式に出席する父母の数が、この10年間で約2倍に急増した。平日に開催するにもかかわらず、父母がそろって出席するケースも多いという。

 「授業参観」は親と子のこうした意識の変化に着目して企画した。父母への授業公開は同大でも初の試みだ。父母対象の公開講義は13、14日に実施。基礎経営学、流通論、経営学総論など、専任教員が担当する8科目を公開する。

【東京経済大学】http://www.tku.ac.jp/


 熊本学園大学がインターナショナルインターンシップ
【大学】

2002.11.06

 熊本学園大学(熊本市)は、国外で職場体験をする「インターナショナルインターンシップ」を経済学部国際経済学科で開始した。海外研修を卒業単位とする大学が増えているため導入。準備に2年間かかったが今年、最初の研修生を海外に送り出した。

 インターナショナルインターンシップは2年生以上が対象で、TOEFL、TOEICの点数が基準点以上であることが原則。基準点に満たない場合は小論文、希望動機(面接)、英文の自己紹介文などを総合的に評価し、学生自身のやる気を重視して履修者を選ぶ。

 学生は、「事前演習」で実習先の国と分野を決めて実習計画書を作成。大学が指定するプログラムに必要事項を登録して受け入れ先候補を探す。受け入れ先決定には、学生自身が研修先の担当者と電話インタビューやメールを通じて交渉する。相手先の許可を自力で得てはじめて「現地実習」に臨むことができる。今年度はアメリカ、イギリス、カナダ、ニュージーランド、バングラデシュで実施。夏には7人の学生がアメリカのNPO団体で2〜4週間の実習を行った。

 実習内容は、障害者の生活サポートやホームレスの食事配膳、子供の世話など。引率教員はなく、実社会に飛び込んでの体験実習だ。語学力をつけることや就職への動機付けに加え、自主性を伸ばすことを目的に開設された科目だが、学生たちはそのねらい以上のものを身に着けたという。同学科では今後、中国や韓国、ベトナムなどアジアの国々へもインターンシップ先を拡大していきたいとしている。

【熊本学園大学】http://www.kumagaku.ac.jp/


 聖学院大学で「地域通貨」プロジェクト始まる
【大学】

2002.11.01

 聖学院大学(埼玉県上尾市)は10月から地域通貨「デナリ」の運用を始めた。大学内で通用する通貨で、人に何かをしてもらったら支払い、自分がしてあげたときはもらう。「ちょっと困った」「だれかの手を借りたいがだれに頼んだらいいのか分からない」。そんなときに気軽に助けあえる関係をキャンパス内に作ることをめざす。大学をあげての地域通貨の導入は珍しく、全国に先駆けた取り組みだという。

 通貨の1単位は1デナリ。新約聖書時代のローマの通貨から採用された名称だ。できること・してほしいことを交換する際に、感謝の気持ちとともに「お礼」として支払われる。大学ならではの使い方としては、1デナリで1回、スクールバスに乗れる。だれかの手伝いができた「お礼」としてバスを利用できるわけだ。

 事前にメンバー登録を行い、自分ができることや人の助けを借りたいこと、求める情報などを申告する方式で、プロジェクトマネージャーが仲介する。ホームページを使った直接のやりとりも近く始める予定。助けることが目的のボランティアと違い、地域通貨を流通させていくためには「助けられる」ことも大切だ。助けられ上手になることで、交流の輪も大きく広がっていく。

 同大は今月4日の大学学園祭「ヴェリタス祭」で、プロジェクトについて発表する。地域通貨「デナリ」は、今のところ学内のみでの流通だが、プロジェクトが活発化していけばいずれは地域社会へと広げていきたいという。

【聖学院大学】http://www.seigakuin.ac.jp/scr/index.asp


 近畿大が経済学部と経営学部を新設
【大学】

2002.10.30

 近畿大学(大阪府東大阪市)は2003年度、半世紀の歴史を持つ商経学部を改組し経済学部と経営学部を新設する。より専門的な知識や技能を身に着けた「即戦力」が求められている今日、時代のニーズに対応できる人材を育てるための改革だ。

 商経学部は大規模な複合学部ならではの幅広い学習ができることが特色。そうした「総合性」を生かしながら、専門性を高め、総合力を養うことが改組のねらいだ。現在、商学科、経済学科、経営学科の3学科構成だが、改組によって2学部4学科になる。

 経済学部は経済学科(経済学コース、国際経済コース)のほか、「総合経済政策学科」を新設。同学科は、法的、政治的枠組みを理解し現代経済の状況変化にすばやく対応できる総合的な政策立案能力を培うことを目指す。

 経営学部は経営学科(経営学コース、経営・会計情報コース)と商学科(商学コース、国際ビジネスコース)になり、幅広いビジネス領域を対象に、経営学・商学の実践的な専門能力を育成。社会人にも学びやすい昼夜開講制となっている。

【近畿大学】http://www.kindai.ac.jp/


 武蔵野女子大学が模擬試験の成績を出願資格に
【大学】

2002.10.28

 武蔵野女子大(東京都西東京市)は今年度入試から、センター試験の平均点と受験生の得点差を基準にした「センター試験登録制」と、模擬試験の結果を出願資格にしたAO入試を始める。同大はほかに公募制推薦、一般入試、センター試験利用方式といった入試制度や、合格者判定方法を取り入れている。志望・関心や学ぶ目的がはっきりしている受験生には受けやすい制度だ。

 センター試験登録制は、文学部のみで実施し、受験生のセンター試験得点と、大学入試センター試験から中間発表される平均点との差で合否を判定する。差が大きい4科目について得点差を合計し、大学が指定する基準点(日本語・日本文学科15点、英語・英米文学科35点)以上であれば合格となる。AO入試は今年度6期を設け、模擬試験でB判定以上が出願資格。高校の成績ではなく、模擬試験結果という新たな尺度を入試に持ち込んだ。

 センター試験利用方式は、スカラシップ・A日程・B日程・C日程・登録制と、最高で5回の受験チャンスがある。いずれも個別試験は行わず、それぞれに指定科目や科目数、調査書利用の有無が異なるため、受験生が自分自身の受験科目数や各科目の得点を考慮して、最も有利な日程を選んで出願することができる。

 学科ごとに選考方法が違うので、複雑な制度のようだが、志望学科が決定している受験生には、一見して得意科目が生かせる制度であることが分かる。好きな分野を思いきり学ぶための入試改革といえる。

【武蔵野女子大学】http://www.musashino-wu.ac.jp/


 大学受験料の支払いをコンビニで受け付け
【大学】

2002.10.25

 大学入試で受験料の払い込みをコンビニエンスストアで受け付ける大学が増えている。数年前までは、銀行か郵便局でするのが普通だったが、2001年度の入試で初めて、「コンビニ振り込み」を導入する大学が現れ、その後飛躍的に増えた。「手軽さ」も入試改革の1つの側面だ。

 コンビニエンスストアは店舗数が多い。自宅や学校から徒歩圏内にあり、1日に1回必ず立ち寄るという高校生も多いだろう。大部分が24時間営業なので、利用しやすさという点では、受験生にとって銀行よりもはるかに身近な存在だ。

 2003年度入試で受験料の「コンビニ振り込み」ができる主な大学は以下の通り。
白鴎大、駿河台大、聖学院大、平成国際大、明海大、城西国際大、千葉工業大、中央学院大、帝京平成大、亜細亜大、桜美林大、北里大、工学院大、国士舘大、駒澤大、芝浦工業大、創価大、高千穂大、拓殖大、帝京大、東京経済大、東京工科大、東京工芸大、東京電機大、東京理科大、法政大、武蔵工業大、立正大、神奈川大、横浜商科大、帝京科学大、静岡理工科大、愛知学院大、金城学院大、東海学園大、京都学園大、京都産業大、京都女子大、京都精華大、同志社大、同志社女子大、花園大、立命館大、龍谷大、追手門学院大、大阪学院大、大阪芸術大、大阪商業大、桃山学院大、甲南女子大、神戸国際大、神戸女学院大、帝塚山大、広島工業大、山口東京理科大、崇城大、立命館アジア太平洋大
(入試制度・出願方法によっては、利用できない場合もある)


 日本人学生対象「アジア体験」コンテスト
【大学】

2002.10.23

 日本人はアジアをどれだけ理解しているだろうか。日本で学ぶ留学生の支援を中心とした活動を行っている共立国際交流奨学財団(東京都千代田区)は、日本人学生を対象に「アジア体験」コンテストを実施。日本人学生がアジアについて考え、体験することで、アジアに対する理解を深めてもらうことが目的で、今年で3年目を迎える。

 予選会はアジアに関する知識をクイズ形式で解答する。日本を含むアジア諸国の文化・風習・地理・社会・政治に関する3択式で、昨年は「ラオスの通貨単位は」「ヒンドゥー教を国教とする国は」「ヒマラヤを原産地とする野菜は」といった問題が出題された。

 予選通過者は本選会で日本語による3分スピーチを発表。スピーチのテーマは当日公表され、発表者は即興的なスピーチを求められる。学生個人の素直な意見・考えに基づいた自由な発想を評価するためだ。入賞者は、来年3月下旬に中国を訪問する「アジア体験旅行」に招待される。

 予選会は11月23日、本選会は24日に実施。対象は高等学校、専門学校、短期大学、大学学部の在籍者で、11月1日までに参加申込書、顔写真、学生証のコピーを郵送して参加を申し込む。問い合わせは共立国際交流奨学財団(03・5295・0205)。

【共立国際交流奨学財団】http://www.kif-org.com/


 亜細亜大経済学部で高校生のための「土曜大学」
【大学】

2002.10.21

 亜細亜大学(東京都武蔵野市)は、高校生のための「土曜大学」を経済学部で開講。「経済学部ってどんな勉強をするところだろう」という受験生の疑問に、経済学部の教員が分かりやすく答える。オープンキャンパスなどイベントの講義体験とは違い、「土曜大学」は講義のみ。学ぶことに集中し、学部を深く知る機会になる。

 12日には「税制改革について」「インターネットと英語で遊ぼう」の2講義があった。今後は「社会とは何か」「女性の学歴と仕事」(26日)、「人間、社会、経済について」「楽しいスポーツ科学」(11月9日)、「経済的繁栄とその崩壊―1920年代から30年代のアメリカ経済」「お金(貨幣)」(12月14日)を講義する予定だ。経済学的な視点から、現代社会をとりまくさまざまな課題を展望する。

 土曜日の午後1時30分から、50分の講義を2コマ行う。受講は無料で申し込み不要。同大構内に案内掲示があるので、希望者は興味ある科目を選んで直接教室へ。問い合わせは同大入試部内経済学部土曜大学係(0422・36・3272)。

【亜細亜大学】http://www.asia-u.ac.jp/

 桐蔭横浜大がシンポジウム「法律家の歴史的素養」
【大学】

2002.10.18

 桐蔭横浜大学(神奈川県横浜市)は、シンポジウム「法律家の歴史的素養」を開催する。法実務が「昨日」の反省にたって「明日」を作り出すものであるとするならば、歴史学と無縁ではない――という視点から意見交換を行い、教育・研究の充実に生かしていくことがねらい。

 シンポジウムは、法の歴史研究者であり、法学の発展に大きな影響を与えた19世紀ドイツの法学者サヴィニーを取り上げ、法学と歴史学の関係を考える。研究者の報告とそれに対するコメント、討論など。同大は昨年、法学博物館メモリアルアカデミウムを開設し、サヴィニー研究の拠点として彼の蔵書を収蔵するほか、その功績を展示している。

 26日10時から、同大メモリアルアカデミウム・ポロニアホールで。対象は法曹関係者、大学関係者、一般、高校生など。入場は無料だが申し込みが必要(24日締め切り)。申し込みはファクス(045・972・5968)またはEメール(mailto:kikaku@cc.toin.ac.jp )で同大企画部調整課(045・972・5881)。

【桐蔭横浜大学】http://www.cc.toin.ac.jp/



 5女子大学コンソーシアムが写真展「アフガニスタンのいま」
【大学】

2002.10.16

 アフガニスタンの女子教育を支援する5女子大学コンソーシアムは、「アフガニスタンのいま」をテーマに写真展を開催。同コンソーシアムは今年5月、津田塾大、お茶の水女子大、東京女子大、日本女子大、奈良女子大の5女子大学がスタート。9月には現地を調査団が訪れるなど、支援プログラムの作成準備を進めている。                               
 
 報道カメラマンの片野田斉(かたのだひとし)氏がアフガニスタンで撮影した写真を展示する。片野田氏は昨年9月11日に衝撃を受け、イスラマバードへ。アフガン人の素朴さと逞しさに強く惹かれ、以来パキスタン、アフガニスタンを計5回延べ20週間にわたり取材した。

 津田塾大内の津田梅子記念交流館で、10月23日から12月6日まで(土日祝日及び11月8、9、10日を除く)。入場は無料。10月23日には津田塾大AVセンターで、片野田氏が講演(スライド&トーク)。苛酷な生活環境でも輝く人々の「いま」を報告する。講演は定員180人で事前の申し込みが必要。問い合わせは同大交流館事務室(042・342・5146)。

【津田塾大学】
http://www.tsuda.ac.jp


 


 創価大学が「環境共生工学科」開設
【大学】

2002.10.11

 創価大学(東京都八王子市)は2003年、工学部に環境共生工学科を開設する。
生物の知識と化学の知識を融合させ、生態学を理解して環境問題を解決できる人材の育成が目的だ。既設の情報システム学科は「情報システム工学科」に、生物工学科は「生命情報工学科」に名称変更する。

 環境共生工学科は人間が地球生態系と共生するための教育・研究を行う。環境に優しい技術・システムを構築する「環境化学工学」、生態系の保全、修復をする「生態環境工学」が核となる。従来の学問分野の枠組みを超えて、環境問題を総合的にとらえられる人材を養成する。

 情報システム工学科は、情報ネットワークシステムの次世代技術開発に向け、多数の新科目を開講。さらなる発展を目指す。生命情報工学科は、ゲノムなどの生命情報を解き明かし、それを人類の福祉と社会の繁栄に役立てることがねらい。工学部3学科は連携し、環境、情報、生命という3つのテーマから地球的諸問題の解決に取り組む人材の育成をめざす。

【創価大学】
http://www.soka.ac.jp



 八戸工業大が知能ロボットの開発目指す学科
【大学】

2002.10.07

 八戸工業大学(青森県八戸市)は来年4月、工学部電気電子工学科の名称を「電子知能システム学科」に変更する。新たに電子知能などの技術分野を加え、カリキュラムも刷新。電気電子・情報・制御に関する最先端技術と心理学、人間科学が融合した学科としてスタートする。

 1学年前期は、基礎ゼミナールを通して電気電子・情報・制御工学への興味を育む。後期はミニロボットを製作し、ロボット制御技術の基礎を体験する。2〜3年はラジオ製作や電子知能システム、エネルギーシステム実験など、多彩な実験を行う。4学年は卒業研修として、専門技術の学習はもちろん、これからの技術者に求められる倫理観や哲学なども養っていく。

 教育・研究環境も一新する。「ものづくり」の心を養う体験型学習と、コンピューター・情報教育を重視。多彩な実験・実習を通して、最先端ロボット技術にアプローチしていく。福祉や医療分野での活躍も可能だ。人間のように考え行動する「知能ロボット」の開発は、科学者やエンジニアの大きな夢であるだけに、未来に近づく学科といえる。

【八戸工業大学】http://www.hi-tech.ac.jp/


 東海大の海洋科学博物館が深海魚を学ぶセミナー
【大学】

2002.10.04

 東海大学の海洋科学博物館(静岡県清水市)は、一般社会人を対象に「海と魚の探究セミナー」を実施する。同セミナーは毎年開かれており、今年のテーマは「深海魚にハンズオン!」。水族館に密着し、生き物たちの生活を別の角度から見ることができる2泊3日の実習・体験型セミナーだ。

 セミナーの目的は、水族館に関するより深い知識と理解を持ってもらうこと。普段見られない水槽の裏側を見学したり、水族館での展示・飼育・研究を通して得た魚に関する情報などを、学芸員が説明する。今回は「深海魚とはどんな生き物なのか」を講義と観察で学ぶとともに、深海魚のラブカやミズウオの解剖も行う。宿泊を伴うため、深海魚や魚の餌を味わう海洋水槽前での夕食会、夜の魚の生態や発光する生き物の観察といったプログラムもある。

 開催日程は11月2日〜4日で定員25人。参加費用は2万2000円(宿泊費、テキスト代、傷害保険含む)。申し込み締め切りは10月18日、応募者多数の場合は抽選する。問い合わせ、申し込みは東海大学海洋科学博物館「海と魚の探究セミナー」係(0543・34・2385)。

【東海大学】http://www.u-tokai.ac.jp/
【東海大学社会教育センター】http://www.scc.u-tokai.ac.jp/sectu/welcome.html


 関西学院大が国際機関で働きたい人のためのセミナー
【大学】

2002.10.02

 関西学院大学(兵庫県西宮市)は12日、国連開発計画(UNDP)、国連ボランティアと共催で「国際機関で働くには―国連ボランティアジョブセミナー」を西宮上ヶ原キャンパスで開催する。第一線で活躍する講師たちが、国際機関で働く意味やその採用システム、求める人材などについて講演する。

 外務省国際機関人事センター所長の伊藤光子氏による「国際公務員とは、国際公務員になるには」、UNDP人事部長のデボラ・ランディ氏の「UNDPとは、求める人材」、同採用部長、アルーナ・タナバラシンガム氏による「採用システムについて」など、5人の講演と質疑応答が行われる。国連では日本人スタッフが少ないため、採用に意欲的だという。

 国連のセミナーはこれまで関東を中心に行われ、関西ではその機会が少なかった。同大は関西の大学の中で国際機関で活躍する卒業生が最も多く、総合政策学部の教授が以前UNDPのスタッフだったことなどがきっかけとなり、UNDPから申し入れがあった。

 対象は全国の大学院生、学部生、社会人。国際機関に関心のある人なら、だれでも参加できる。時間は13時から16時まで。入場無料で予約不要だが、日本語の通訳はない。会場は関西学院会館「風の間」。問い合わせは同大就職部就職課(0798・54・6117)。

【関西学院大学】http://www.kwansei.ac.jp/


 高校生対象のコンテスト行う大学が増加
【大学】

2002.09.30

 高校生を対象としたコンテストを行う大学が増えている。スピーチや作文、俳句・短歌、理科研究、デザインなど、ジャンルも多岐にわたる。深い思考や独創的な発想が苦手といわれる若い世代に、追究することの楽しさや素晴らしさを味わってもらうのが狙いという。

 今年、理科・科学論文大賞を実施する神奈川大学は、「高校の理科教育を支援したいという思いから設置しました。高校で直接コンテストの説明をする中で、教育現場でも成果を発表する場を求めている実情が見えてきました」と話す。受賞作品は書籍にまとめて社会へ発信し、理科教育の発展を支えていく予定だ。

 コンテストの入賞歴は、推薦入試のアピールポイントにもなる。工学院大学は1994年、同大主催の理科・科学クラブ研究論文賞を創設、同時に同賞入賞を対象とする推薦入試を始めた。

 コンテストはほかに、▽立命館大/懸賞論文▽津田塾大/エッセイコンテスト▽中央大/地球環境論文賞▽京都橘女子大/「個性が輝くひと・まち・文化」コンテスト▽九州産業大/フォトコンテスト▽福岡工業大/私の環境メッセージ▽亜細亜大/英語スピーチコンテスト▽富士大/童話大賞――などが、この2〜3年の間に創設された。

 また、▽慶應義塾大/小泉信三賞小論文コンテスト(27回)▽大東文化大/作文コンテスト(39回)▽獨協大/英語スピーチコンテスト(14回)▽北陸大/英語スピーチコンテスト(16回)などは、回数を重ね、歴史ある賞として定着してきた。


 留学生351人が秋の入学式 関西外国語大学
【大学】

2002.09.27

 関西外国語大学(大阪府枚方市)はこのほど、留学生別科(エイジアン・スタディーズ・プログラム)の秋学期入学式を行った。式は、今春新しくオープンした中宮キャンパスで開かれ、留学生351人が出席した。

 同大は1971年、他大学に先駆けて交換留学の制度を導入。72年にエイジアン・スタディーズ・プログラムを始めた。今秋の入学生は、35カ国・地域156大学からアメリカ232人、オーストラリア22人、スウェーデン18人、カナダ、イギリス各8人など計351人。チェコ、ケニア、ロシア、スイスからは初めて留学生を受け入れた。

 留学生は日本語コースとビジネス、政治、経済、文学、美術など、日本やアジアに焦点を合わせた講義科目のほか、陶芸や墨絵の実習科目を学ぶ。日本人学生との交流は、共同開講科目での英語ディスカッションをはじめ、スピーキングパートナーやルームメイトとしてキャンパス内外で活発に行われている。留学生と日本人学生が相互に教え学び、国際感覚を養う機会を提供していることが同大の特色だ。

【関西外国語大学】http://www.kansaigaidai.ac.jp/


 富山県立大が「もの造り」と情報技術テーマに公開講座
【大学】

2002.09.25

 富山県立大学は、地域開放事業の一環として秋季公開講座(県民カレッジ連携講座)を行う。メインテーマは「もの造り」と情報技術。コンピューターをめぐる技術を中心に、同大工学部教授らが講義する。

 講義は▽コンピュータを熱から守る、パソコンで見る流体の不思議な動き(10月19日)▽コンピュータで“もの”の形を作る、コンピュータと自動車車体設計(10月26日)▽光をものさしとして使う、情報を生かすも殺すも処理次第(11月9日)▽どこが違う人間とロボット、機械自身も考える(11月16日)。各日午後2時から4時30分まで。

 高校生以上対象で定員200人。受講は無料。申し込み、問い合わせはハガキ(〒939−0398富山県小杉町黒河5180)、FAX(0766・56・6182)、電話(0766・56・7500)またはEメールで同大事務局教務課。学齢前児童のための保育室希望は2週間前までに申し込みが必要。

【富山県立大学】http://www.pu-toyama.ac.jp/     mailto:jouken@pu-toyama.ac.jp  


 小田原女子短大が名産品テーマに市民講座
【大学】

2002.09.20

 小田原女子短期大学(神奈川県小田原市)は、「小田原を食べて健康になろう」と題して、地元小田原の名産と健康との関係を考える公開講座(全6回)を実施する。テーマは梅干し、蒲鉾、塩辛など。江戸時代から小田原で作られ、食べられてきた名物で、全国的に知られている。

 例えば「梅干し」では抗菌力に着目し、「塩辛」は風味やうま味を生み出す酵素や微生物の力について考える。多数の栄養士を育てた同短大の教員や120年以上続く老舗蒲鉾店の社長が講師を担当する。

 日時は10月29日〜12月3日(毎週火曜日)午後1時30分〜3時で、会場は同短大。受講料は無料だが、教材費1000円が必要。先着50人。申し込みは往復はがき(1人につき1枚)に郵便番号・住所・氏名(ふりがな)・年齢・性別・電話番号を記入のうえ、同短大総合企画・渉外センター(〒250−0045小田原市城山4−5−1)へ。2歳以上就学前児の託児を希望する場合は申し込み時に子供の年齢と性別を明記。問い合わせは同短大(0465・22・0285)。

【小田原女子短期大学】http://www.ebisu.ad.jp/users/owjc-j-1/


 東洋大が授業体験できる「学びライブ」開催
【大学】

2002.09.18

 東洋大学(東京都文京区)は10月、大学の授業を体験できる「学びライブ」を開催する。全学部全学科がそれぞれ特徴や個性が分かる2〜3講座の授業を行う。受験生が、興味ある分野の中から志望学科を絞り込む機会となる。

 時間割は5限まで。受験生は自由に授業を選び、大学生気分で受講できる。白山キャンパスでは文・経済・経営・法・社会学部の全学科、川越キャンパス(埼玉県川越市)は工学部全学科、板倉キャンパス(群馬県邑楽郡)は国際地域・生命科学部全学科の授業を受けることができる。入試対策や親のための講座もあり、“学び”体験だけでなく、入試突破のヒントも。

 日時は10月6日(日)10時から。まず授業を受ける上でのガイダンスがあり、それから各教室へ移動する。2限以降からの参加も可能で、親子での受講もOK。だれでも無料で受講できる。時間割は当日配布されるが、インターネットでも公開する。申し込みは不要。問い合わせは同大入試部(03・3945・7272)。

【東洋大学】http://www.toyo.ac.jp/


 東京純心女子大が英語学習についての講演会
【大学】

2002.09.13

 東京純心女子大学(東京都八王子市)は、英語教育を理論と実践の両面から考える講演会「英語はどうしたら話せるようになるか」を一般向けの公開講座として実施する。講師は同大学長で英語教育学が専門の田崎清忠氏。

 「第2言語習得論」という学問領域がある。英語を日本語と同様の方法で学ぶことは、日本人には不可能だ。子供が言葉を覚えるように、聞いてまねるという単純なプロセスの繰り返しでは、習得はできない。この講演では、合理的に学習を進めるにはどのような点に注意すればよいか、英語学習のムダを解消する方法を理論と実践の両面から紹介する。

 9月21日午後2時から八王子市南大沢文化会館交流ホールで開催する。事前申し込みは不要で、入場は無料(定員170人)。問い合わせは同大生涯学習センター(0426・92・0326)まで。

【東京純心大学】http://www.t-junshin.ac.jp/univ/


 東海学園が中学から大学までの合同説明会
【大学】

2002.09.11

 東海学園(愛知県)は、中学校から大学院までの受験生および保護者対象の「『夢』コミュニケーションフォーラム」を開催する。それぞれの年齢層に向けて「夢をかなえる」ことをテーマに講演会、トークセッションなどを行う。

 小中学生と保護者のためには、同大短大部教授の西堀すき江氏が、「食」を通して子供の夢実現のサポートを考える講演を行う。高校生向けには、夢を実現しようとがんばっている若者たちによるトークセッションを行い、将来について考えるきっかけを提供する。このほか、映画監督の大林宣彦氏が、夢をかなえるための環境、教育、人、心について映画づくりの視点から語る講演もある。

 9月23日10時から15時まで(イベントは10時45分から)。名古屋国際会議場白鳥ホールで開催する。会場内には東海学園各校(東海中学・高校、東海学園高校、東海学園大学・同短大部・大学院)の入試相談ブースを設け、個別進学相談にも応じる。問い合わせは同大入試広報室(0120・24・9174)。

【東海学園大学】http://www.tokaigakuen-u.ac.jp/
【東海中学校・高等学校】http://www.tokai-jh.ed.jp/


 中央大理工学部が研究室を紹介する冊子を作成
【大学】

2002.09.09

 中央大学理工学部(東京都文京区)は、研究室および教員を紹介する冊子「理工学部研究室ルポ 21人のナビゲーター」を作成した。各研究室の研究テーマを、教員へのインタビューと多数の写真を使って分かりやすく解説。高校生、受験生に無料配布している。

 研究室を訪問して、現在取り組んでいる研究を分かりやすく説明し、教員の個性や問題意識に迫っている。大学教員が、どんな目的を持って研究し、それは社会とどう関わっているのか。さらに、卒業生の就職先や、高校生に求めるものなどを具体的にまとめた。21人の教員を紹介。昨年の冊子で紹介した20人とは別の教員だ。

 同学部では「こんな冊子は今までどこの大学も出していなかった。受験生の期待に応える情報満載です」と自信満々だ。申し込みは、氏名・郵便番号・住所・電話・高校名・学年および「理工学部研究室ルポ 21人のナビゲーター希望」と明記のうえ、同大理工学部事務室にハガキ(〒112−8551東京都文京区春日1−13−27)かファクス(03・3814・0955)で。

【中央大学】http://www.chuo-u.ac.jp/


 大阪電気通信大がデジタルゲーム学科を開設へ
【大学】

2002.09.06

 大阪電気通信大学(大阪府寝屋川市)は来年4月、総合情報学部にデジタルゲーム学科を設置する。デジタルゲームを文化ととらえ、生きがいと結びついたゲームを開発することがねらいだ。

 入学定員は100人、3年次編入学定員30人の予定。デジタルゲームの制作とデザインについて、系統的な教育と研究を行い、新しいゲームの開発を担う人材を育成する。専門教育科目は、ゲーム・システム、ゲーム・クリエーション、ゲーム・プロデュースの3コースを設置する。

 情報化社会の中で、ゲームを含む「遊び」を生涯教育・生涯学習として位置づけ、人間の発達に不可欠な「遊び」をゲームによって生み出すことをめざす。障害児・者、高齢者にも創造的な生きがいとなるゲーム開発を学ぶことにより、福祉施設や老人施設でも活躍が期待できるという。広い視野で「遊び」を考える学科になりそうだ。

【大阪電気通信大学】http://www.osakac.ac.jp/


 津田塾大学がシンポジウム「英語教育の最前線」
【大学】

2002.09.04

 津田塾大学(東京都小平市)はシンポジウム「英語教育の最前線」を開催する。急速にグローバル化が進む中、新しい時代にふさわしい英語教育のあり方を探ることがねらいだ。

 シンポジウムは卒業生のホームカミングデープログラムの一部だが、英語教育に興味がある人を対象に、一般にも公開される。前半は「新しい時代のニーズに応える英語教育」と題したパネルディスカッション、後半はワークショップを行う。

 ワークショップのテーマは▽CALL(コンピューター支援言語学習)を用いた英語授業▽「小学生英語のひろば」の活動▽多読を取り入れた英語授業―大学・高校での実践▽現職(英語)教員の大学院での研修▽多文化理解教育▽中学・高校の実態を踏まえた情報交換と問題解決のヒント。いずれも英語教育の現場で活躍する教員たちが進行役を務める。 シンポジウムは10月6日、午後1時10分から。参加申し込みは不要。問い合わせは津田塾大学企画広報課(042・342・5113)。

【津田塾大学】http://www.tsuda.ac.jp/


 金沢工業大学の講義に「機動戦士ガンダム」登場
【大学】

2002.09.02

 金沢工業大学(石川県石川郡)は、人気アニメ「機動戦士ガンダム」を「特別講座・ガンダム創出学」として取り上げる。工業大学ならではの実践的なアプローチが注目される。

 現場で活躍中のクリエイターを講師陣に迎え、「メカデザイン学」「キャラクター論」「メディア論」「マーケティング論」などの講義を展開。エンターテインメントの構造を解明しながら、ホンダ「ASIMO」やソニー「AIBO」に代表されるような、工業・産業分野とエンターテインメントの融合を考察する。

 単なる知識伝達型の授業にとどまらないよう、プレゼンテーションやディスカッション、リサーチなど実践的指導を行う「参加型の授業」にする予定。学生達が将来産業界で十分な役割を担えるように、多面的な思考力と実用的な基盤能力の育成を目指す。来春4月から年間10講座、2年間で20講座を開講する。在学生対象だが、在学生以外の中高生も事前に申し込めば受講が可能。

【金沢工業大学】http://www.kanazawa-it.ac.jp/


 法政大がシンポジウム「生涯学習社会とキャリアデザイン」
【大学】

2002.08.30

 法政大学(本部・東京都千代田区)は、キャリアデザイン学部の2003年4月開設認可を申請中だが、認可に先立ち、10月に市ヶ谷キャンパスで連続公開シンポジウムを開催。経済と教育の専門家を招き、基調提案とパネルディスカッションを行う。

 キャリアデザイン学部は、自分でキャリアを設計できる人、職業能力を持った人や、学習アドバイザー、キャリアカウンセラーを養成する。自分を見つめ、日本文化と異文化を体験や実習を通じて学び、職業と人生の正しい選択方法を身につけることをめざす。人間の生き方そのものを対象とする、これまでにない新しい視点が注目される。

 第1回シンポジウムは10月4日(金)、午後2時から同大市ケ谷キャンパスのボアソナードタワーで開催する。テーマは「生涯学習社会とキャリアデザイン」。同大エクステンション・カレッジの専用WEBサイトから申し込む。参加費は無料で定員は200人。第2回は12月開催予定で、テーマは「キャリアデザインと大学の役割」。

【法政大学】http://www.hosei.ac.jp/
【法政大学エクステンション・カレッジ】http://www.hosei.org/


 慶應義塾が中等部など3校の合同説明会
【中高】

2002.08.28

 慶應義塾(本部・東京都港区)は来月、普通部(横浜市港北区)、中等部(東京都港区)、湘南藤沢中・高等部(神奈川県)の3校合同説明会を行う。慶應義塾では小学校から大学までの一貫教育を実施しているが、今回は主として中学校の入学希望者が対象。3校合同で行われるのは初めてだ。

 普通部は男子のみ、中等部と湘南藤沢中・高等部は男女を募集する。中学で入学すれば高校、大学ともに推薦で進学できるため、3校とも人気は高く、2002年度一般入試の競争率は、最も低い普通部でも3・9倍、中等部女子は7・9倍となっている。

 説明会は9月22日(日)、午前の部が10時、午後の部が1時30分からそれぞれ約2時間程度行う。慶應義塾の一貫教育、中等部、普通部、湘南藤沢中・高等部について各30分ずつ説明する。会場は慶應義塾大学日吉キャンパス(横浜市港北区)の記念館。当日は募集要項の販売も行う。予約は不要。

【慶應義塾】http://www.keio.ac.jp/


 日本大学が全国初の通信制博士課程を開設へ
【大学】

2002.08.26

 日本大学(本部・東京都千代田区)は通信制大学院総合社会情報研究科に博士課程を新設することを文部科学省に申請した。認可されれば、日本で初めての通信制博士課程が誕生する。通信制大学院は1999年に初めて開設され、現在14大学に設置されている。

 博士課程開設を申請したのは総合社会情報専攻。修士課程は国際情報専攻、文化情報専攻、人間科学専攻の3専攻だが、博士課程は1専攻のみとなる。入学希望者は広く一般から募集し、定員は9人。通信制大学院の博士課程は、今年に入って文部科学省が設置を認める方針を示したばかりで、同大はその動きを見越して、昨年から話し合いを進めていたという。

 大学通信教育では、一定期間のスクーリングが必須とされる。同大学院では通学によるもののほか、双方向通信による遠隔授業「メディア・スクーリング」を取り入れている。また、インターネットを利用する「サイバーゼミ」や、電子メールやFAXを活用した在宅学習など、遠隔地に住む学生にとって学びやすい配慮もしている。通信教育が博士課程まで整備されれば、高等教育を受ける機会はますます拡大し、ITが後押しする新しい学習スタイルも、生涯教育の可能性をさらに広げている。

【日本大学】http://www.nihon-u.ac.jp/


 男子高校生も高い関心 保育専門学校フェア開催
【専門学校】

2002.08.23

  東京近郊にある保育系専門学校11校は21日、東京都千代田区の私学会館(アルカディア市ヶ谷)で、「2002首都圏保育専門学校フェア」を開催した。企業が主催するのではなく、専門学校が合同で独自に準備、開催するイベントは珍しい。

 ガイダンスコーナーはどの学校も長蛇の列で、熱心に説明を聞き、質問していた。そのほか、合格へのアドバイス、模擬面接、模擬授業等のコーナーなどがあり、保育関連資料展示コーナーでは、男子高校生が慣れない手つきで人形を抱く姿も見られた。

 少子化にもかかわらず、今春の高校卒業生の専門学校(専門課程)進学者は、昨年より1万2000人増加した。保育士や介護福祉士を含む教育・社会福祉分野の生徒数は5000人増加。不況や就職難の影響で、即戦力が身につく専門学校に関心が集まっている。


 園田学園女子大が「日本語教員養成マンガ」配布
【大学】

2002.08.21

 園田学園女子大学(兵庫県尼崎市)は2003年4月から、国際文化学部言語コミュニケーション学科に日本語教育専攻など2専攻を設置。オリジナル限定版マンガ冊子「わたし、日本語の先生になります!」を作成し、高校生と高校関係者に無料配布する。また、短大に3コースを新設する。

 新設するのは日本語教育専攻と実践英語専攻。言葉の力で人とかかわり合い、自らの未来を切り開くことが目的だ。日本語教育専攻は、日本語を母語としない学習者に日本語を教える日本語教員の育成をめざす。日本語の背景にある日本文化や日本人の考え方そのものをも教えるのも日本語教員の大事な務めだ。

 オリジナル冊子は、日本語教育の仕事をはじめ、大学で何を学ぶのか、どうやって日本語教員になり、どんなところで働くのかなどを楽しく知ることができる内容。希望者は郵便番号・住所、氏名、学校名・学年、希望冊数を明記してEメール(nihongok@sonoda-u.ac.jp )で申し込む。発送は8月下旬から。同大が今月24日に開催するオープンキャンパスで受け取ることもできる。

【園田学園女子大学】http://www.sonoda-u.ac.jp/


 専修大学が新たな奨学金制度を導入へ
【大学】

2002.08.12

 専修大学(本部・東京都千代田区)は、2003年度入学生から新しい奨学金制度をスタートする。経済的理由で修学の継続が困難な学生や、司法試験などに合格が期待される学生のための制度を新たに導入し、意欲的な学生を支援する。

 経済援助を主としたものでは、家計が急変した学生に授業料の25%相当額を支給する「家計急変奨学生」や、大学が保証人となる教育ローン奨学制度「親代わり奨学生」などが加わった。また、学術奨励では、優れた業績を達成しさらに高い目標に挑む学生や団体が対象の「自己啓発奨学生」、司法試験や公認会計士試験に合格するか合格が期待できる学生に支給される「指定試験奨学生」を導入する。

 このほか、入学試験の成績優秀者に3年間授業料半額相当額を給付する「新入生特別奨学金」、各学部の奨学生試験で受給者を決める「学術奨学生」などの制度を整える。奨学金以外に、長期休暇中に自主的な海外研修・国際交流を行う学生に奨励金を支給したり、学費が減免される長期交換留学、懸賞論文・文芸作品コンクール、ベンチャービジネスコンテストといった奨励制度もある。幅広いジャンルでの経済支援が特徴だ。

【専修大学】http://www.senshu-u.ac.jp/


 早稲田大学本庄高等学院が帰国生対象にAO入試
【中高】

2002.08.09

 早稲田大学本庄高等学院(埼玉県本庄市)は2003年度から、帰国生徒を対象に「I選抜(AO方式)」という入試方式を導入する。「I」はInternationalの頭文字をとった。日頃の学業成績と面接、作文試験の結果を総合的に評価して選抜を行う。

 I選抜に出願する生徒は、志望理由書と英語力を証明する書類(TOEFLまたは英検の成績票)を提出する。I選抜以外の帰国生入試と併願もできる。帰国生として受験するためには、9月2日から12月20日の間に出願資格の認定を受ける必要がある。

 同校の入試は「一般入試」「帰国生入試」、自己推薦による「アルファ選抜」の3種類。卒業生は全員が早稲田大学へ進学できるため、全国から受験生が集まる。自宅から通学できない生徒には寄宿施設として「委託ホーム」の制度を設けている。学校説明会は10月5日に開催。申し込み制で9月10日から電話受け付けを開始する。入試の問い合わせ、説明会参加の申し込みは同学院入試係(0495・21・2400)。

【早稲田大学本庄高等学院】http://www.waseda.ac.jp/honjo/honjo/index.html


 立命館アジア太平洋大学が大学院開設へ
【大学】

2002.08.07

 立命館アジア太平洋大学(大分県別府市)は、2003年度大学院開設に向けて設置準備を進めている。同大の学生は半数が留学生で、ほとんどの科目を日本語と英語の2言語で開講している。ユニークな国際性が特色だ。

 同大によると、教育システムは▽国外出身の学生比率7割を目指す▽教育言語は英語▽週2回、2か月で完結する集中講義の採用▽入学時期は年2回▽早期修了プログラムを導入▽国際的研究ネットワークの活用――など。国際競争力を備え世界に通用する大学院を目指した。

 大学院はアジア太平洋研究科と経営管理研究科。アジア太平洋研究科には、研究者を養成するアジア太平洋学専攻と高度専門職業人を養成する国際協力政策専攻があり、経営管理研究科は、国際標準のMBAプログラムによる経営管理専攻を置く。立命館アジア太平洋センターと連携し、アジア太平洋地域への貢献を重視したプロジェクト研究も推進していく予定だ。国・地域を越えた課題の解決に、国際大学院への期待は大きい。

【立命館アジア太平洋大学】http://www.apu.ac.jp/


 阪南大学が9月から「ビジネススクール」
【大学】

2002.08.05

 阪南大学(大阪府松原市)は、9月から一般向けビジネススクールを開催する。ビジネス展開を行う上で、明日からでも役立つ実践的な内容を学ぶ。同大は、大学の知的資源を社会へ還元する機会ととらえており、修了後のフォローアップシステムなど、画期的なプログラムがある。

 対象は中堅・中小企業で働く人や後継者、起業家を目指す人など。社会人が通いやすいように、交通の便のよい大阪市内で日曜や夜間に開講する。8つのテーマ学習と特別プログラム、グループ研究からなり、同大教員が基礎理論を解説する「理論編」、外部の実務家、研究者が実践事例などの応用知識をもって講義を行う「実践編」、企業の経営者が成功の秘訣や最新情報などの実践知識を提供する「ライブ編」による3ステップ形式をとる。半年間で全20回、学習時間は計90時間。

 テーマ設定されたプログラムは企業の経営を戦略的視野で考えるもの。特別プログラムでは知的財産戦略とリスクマネジメントに焦点を当て、後者は、最近の社会問題となっている企業倫理の重要性とその制度づくりを経営コンサルタントが解説する。2人の教員がコーディネーターとして全講義に参加し、開講期間中および修了後のフォローアップにあたるなど、きめ細かいサポートシステムを採用している。問い合わせは阪南大学ビジネススクール事務局(06・6345・0772)。

【阪南大学】http://www.hannan-u.ac.jp/


 立命館中学・高校が「スーパー・サイエンス・プログラム」
【中高】

2002.08.02

 立命館中学校・高等学校(京都市)は、文部科学省からスーパー・サイエンス・ハイスクールの指定を受け、今年度からスーパー・サイエンス・プログラムを実施。科学技術と文明を総合的にとらえる能力を育てる教育を行っている。ほかに私立2校が指定を受けた。

 プログラムの概要は(1)中学1、2年の「総合的学習の時間」をセンス・オブ・ワンダー・プロジェクトとし、事物の変化や創造を楽しむ学習をする。中学3年ではエネルギー問題などの課題学習を行い、高校1年で研究レポートに取り組ませる(2)数学好き、理科好きの生徒を育てる工夫を盛り込んだカリキュラムを構築(3)高大連携で「最先端科学研究入門プログラム」を開設(4)独自科目「生命」を開講するほか、科学倫理教育や英語コミュニケーション能力の育成に力を入れる。

 高校2、3年生を対象に、立命館大学と連携して行う「最先端科学研究入門プログラム」も特色の1つだ。プログラムを選択した生徒は、同大のびわこ・くさつキャンパスで学ぶことになる。キャンパス内にある理工学部の単位を高校在学中に認定することも検討している。このプログラムを通して生徒の個性を伸ばすとともに、新しい高大連携モデルの創造を目指していきたいという。

【立命館中学校・高等学校】http://www.ritsumei.ac.jp/fkc/


 学生証提示で入館無料「大学メンバーシップ」 名古屋の美術館
【大学】

2002.07.31

 愛知県名古屋市の徳川美術館は「大学メンバーシップ」を創設した。大学単位でメンバーシップに加盟すると、その大学に在籍する全学生は学生証を提示するだけで無料で入館できる。全国で初めての試みだ。

 加盟大学は、愛知大、愛知学院大、愛知淑徳大、桜花学園大、名古屋短大、椙山女学園大、東海学園大、同朋大、名古屋学芸大、愛知女子短大、名古屋造形芸術大、同短大の12校。伝統文化に親しみ理解を深めるために、人文科学系の学生だけでなく、社会科学系や理工系の学生にも気軽に美術館を訪れてほしいと今年度から始めた。

 徳川美術館は、尾張徳川家ゆかりの品々や、世界的にも有名な「源氏物語絵巻」をはじめ国宝や重要文化財、重要美術品を多数所蔵。貴重な美術品の常設展示のほか、特別展も年に数回開かれている。

 利用者はまだ多くはないが、この制度を活用し、美術館見学を授業に取り入れている大学もあるという。愛知大では、美術館から徒歩圏内にある車道(くるまみち)校舎の学生に、また、豊橋や名古屋校舎の学生にも積極的な利用を勧めている。


 北海道東海大学が「くらしデザイン学科」
【大学】

2002.07.29

 北海道東海大学芸術工学部(北海道旭川市)は、「くらしデザイン学科」の設置を申請している。現在の建築学科とデザイン学科を統合し、イラストからまちづくりまで「デザイン」を大きな視野でとらえるユニークな学科としてスタートする。

 くらしデザイン学科はデザイン、アート、建築、まちづくりの4コースある。デザインコースは家具やインテリア、デジタルデザインなどを対象とし、生産者と生活者双方の視点を持ったデザイナーを育てる。アートコースはイラスト、クラフト、映像などの創作で表現力を磨く。建築コースは建築への視点をしっかり養う。代表的な北方型住宅であるログハウスを学生自身の手で建てるプログラムもある。まちづくりコースはバリアフリーや地域デザインを対象とし、デザインが人や地域社会へ与える影響を考える。

 2年次から各コースに分かれ、専門を深く学びながら、隣接する他の領域へのアプローチもできるカリキュラム。基本ラインは「豊かな暮らしをはぐくむために役立つデザイン」。これからの時代や社会が求める新しいデザイン領域に踏み込む発想・創作・実践活動に取り組む新学科をめざす。

【北海道東海大学】http://www.htokai.ac.jp/


 芝浦工業大が専門大学院「工学マネジメント研究科」開設へ
【大学】

2002.07.26

 芝浦工業大学(東京都港区)は6月、文部科学省に専門大学院「工学マネジメント研究科」の2003年4月開設を申請した。職業人を対象とし、技術経営を柱にした専門教育を行う。工学系の専門大学院は日本で初めてだ。

 工学マネジメント研究科は、工学と経営を融合させ、技術経営を中心とする教育展開となる予定。現実の事例によった実践的な教育や産学連携や国際連携を通じて多様な研究の機会を提供することも視野に入れる。技術をベースとしてマネジメント能力も身につけた二刀流技術者の育成が目標だ。

 アメリカでは、工学マネジメント研究はMOT(Management of Technology)といわれている。技術者にマネジメント知識を、経営者に技術的な専門知識を教育し、経済発展を支えてきた。一方、日本では、MOTを本格的に教育している大学・大学院はまだほとんどなく、人材の養成が求められている。

【芝浦工業大学】http://www.shibaura-it.ac.jp/


 工学院大「国際工学プログラム」が技術者教育プログラムに認定
【大学】

2002.07.24

 工学院大学(東京都新宿区)の工学部国際基礎工学科は、日本技術者教育認定機構(JABEE)の認定を受けた。同学科の「国際工学プログラム」が工学(融合複合・新領域)関連分野の技術者育成に適合すると認められた。今回、日本で初めて3大学が認定されたが、私大では同大のみだった。

 同学科の「国際工学プログラム」は、機械工学を機軸として、国境を越えた交流、地球規模の協同を進められる技術者の育成が目標。特に、英語力、基礎工学知識、国際感覚、総合力・マネージメント力をつけることに力点を置いている。学生も、一定以上の成績を挙げることが必要とされるなど、相応の努力が求められる。

 JABEEは大学などの技術者教育プログラムが、社会の要求水準を満たしているかどうかを公平に評価し、審査・認定を行う非政府団体。JABEEが認定したプログラムを修了すると、質の高い技術基礎教育を受けたことが客観的に証明されると同時に、国家資格である「技術士」の第一次試験が免除される。

 JABEEは現在、国際的な技術者教育認定に関する条約で、アメリカなど8カ国が加入する「ワシントン協定」に暫定加盟しており、近く正式加盟が認められれば、同学科の「国際工学プログラム」修了者は、欧米主要国の認定プログラム修了者と同等に評価されることになる。

【工学院大学】http://www.kogakuin.ac.jp/


 東海大学が中国で国際ビジネス研修
【大学】

2002.07.22

 東海大学教養学部国際学科(神奈川県平塚市)は、夏期休暇中の9月に中国を訪問。大学や日系企業を訪れ、中国人学生との交流を通して異文化コミュニケーションを体験する。国際ビジネスの実際を知ることで就職活動の準備にもなる。

 研修は今年で5回目。今年度からは正式な授業科目となった。昨年は9日間の日程で上海を訪問。上海理工大学外国語学部日本語学科の学生と交流したり、日本生命保険公司上海代表処、宝山鉄鋼、日本興業銀行上海分行などの企業オフィスや工場を見学した。日系企業では、各社の責任者からレクチャーを受けるなど、多角的な研修になった。

 「現地で働く人々の視点から、国際ビジネスを直視する貴重な体験ができる」と参加した学生たちに好評だ。今年も上海を訪れ、国際協力事業団(JICA)の担当者からODAについてのレクチャーを受ける予定だ。

【東海大学】http://www.u-tokai.ac.jp/


 東京商船大学が「海の日」記念する公開行事
【大学】

2002.07.19

 東京商船大学(東京都江東区)は7月20日、海の日記念行事を公開する。重要文化財に指定されている帆船「明治丸」の特別公開、カヌーや和船の試乗体験、ロープワーク教室など、「船」を通して海に親しむ機会を提供する。

 「海の日」は1876年に明治天皇が帆船「明治丸」で東北・北海道を旅行し、7月20日に横浜へ帰港したことに由来する。その明治丸の特別公開のほか、▽百周年記念資料館の特別公開▽調査・研究船「やよい」の体験航海▽カヌー、バナナボート、ゴムボート、カッター、江戸の和船の試乗会▽ロープワーク教室▽研究室・実験室公開▽大学キャンパス内の史跡めぐり、などが予定されている。

 研究室・実験室では、大型水槽での実験や大型船の操船をバーチャルリアリティーで体験できる「操船シミュレータ室」などのハイテク施設の公開もあり、教育・研究の今を知ることもできる。記念行事は午前10時から午後4時まで。入場は無料。同大は来月2日にオープンキャンパスを開催予定(要申込)だが、それとは別の一面から大学を見る機会になる。

【東京商船大学】http://www.tosho-u.ac.jp/


 千葉・浦安市と明海大が協定結び大学図書館を開放
【大学】

2002.07.17

明海大学(本部・埼玉県坂戸市)と千葉県浦安市は、同大浦安キャンパスのキャンパスメディアセンター(図書館)を市民に開放する協定を締結した。浦安市が図書の提供や財政面の補助などを行い、こうした形での大学図書館の開放は、日本で初めてという。

 浦安市と明海大学は2000年12月、21世紀のグローバル社会への対応と、地域発展を基軸とした積極的な相互協力をめざす合意書に調印した。その具体的な事業が今回の協定で、図書費だけでも市が2000万円、大学が1000万円の予算を計上した。図書館を一般に開放する大学は少なくないが、自治体の全面的な支援のもとで市民に開放する例はない。

 浦安市民の図書館利用状況は活発で、1人あたりの貸し出し冊数は全国平均4・9冊を大きく上回る12・5冊。今回の開放で、現在の市立図書館の蔵書93万冊に加え同大の蔵書約18万冊の閲覧、貸し出しが可能になる。自治体と一体化した生涯学習の拠点として、期待と注目が集まっている。同大はJR新浦安駅から徒歩約8分。夜9時30分まで開館しているため、利用しやすい。市民の利用は9月3日から。

【明海大学】http://www.meikai.ac.jp/


 武蔵大が構内「企業ショーウィンドウ」置いて就職支援
【大学】

2002.07.15

 武蔵大学(東京都練馬区)は今年からキャンパス内に「企業ショーウィンドウ」を設置し、企業のメインプロダクツの実物を展示している。就職活動に取り組む学生たちに、企業を理解してもらうことが目的で「どういう企業か目で見て分かる」と好評だ。大学では初の試みという。

 「企業ショーウィンドウ」には、二十数社から提供されたおよそ30品目の製品が並んでいる。食品の包装材や消防自動車の部品など、なくてはならない製品だが、それらを生産する企業は、名称だけでは何を扱う会社なのかイメージできないことも少なくない。そこで就職支援活動の一環として“企業を目で見る”ショーウィンドーを設置することになった。

 4年生だけでなくすべての学生に就職への意識を高めてほしいと、ショーウィンドーは学生食堂に置かれている。展示に触発されて興味を持った学生が、多数その企業の門をたたき、企業側でも宣伝効果を実感しているという。技術開発は理工系出身者が担うが、企業活動にはそれを売り込む営業職も欠かせない。文系学部出身者にかかる期待は大きく、製品の展示を希望する企業からの問い合わせが続々と寄せられている。

【武蔵大学】http://www.musashi.ac.jp/


 日本の5女子大学がアフガン女子教育者の再教育を支援
【大学】

2002.07.12

 文部科学省と外務省は、アフガニスタン復興支援の一環として、同国の女性教員や教育行政の担当者を国内の5女子大学に招き、女性の地位向上や女子教育を発展させる研修を支援する方針だ。研修は今年から3年計画で100人程度を受け入れる。

 国際協力を目的とする大学機構「アフガン支援5女子大学コンソーシアム」は、お茶の水女子大学、津田塾大学、日本女子大学、東京女子大学(以上東京都)、奈良女子大学(奈良県)の5大学が発足させた。国際協力事業団(JICA)の研修制度を利用して、これら5大学で今年の冬から6週間の研修を実施する。

 このほど策定された研修案では、日本の女子教育の歴史や女性の社会参加の現状、学校運営のノウハウなどを学んでもらう内容となっている。このほか保健・医療施設や女子大学付属の小・中・高等学校の見学、指導カリキュラムの作成なども行われる。同コンソーシアムでは、将来はアフガニスタンに女子大学を作ることも目指したいという。

 東京女子大は、これまで女子大が日本の女子教育に果たしてきた役割を踏まえ「今後は発展しつつある国々のために多年の経験を惜しみなく供給すべき」と取り組みへの意欲を語っている。


 大学都市京都を体験 東京と大阪で「学び」フォーラム
【大学】

2002.07.10

 財団法人大学コンソーシアム京都は、東京と大阪で「京都の大学『学び』フォーラム」を開催する。受験生や父母、社会人、教員に教育・研究の内容を披露し、京都の大学の良さを理解してもらうことが目的。京都の様子を生中継する企画もあり、大学都市・京都をさまざまな角度から体験できる。

 同コンソーシアムは京都府とその近郊の大学・短大、京都市、地元の経済団体などで組織。大学と地域社会、産業界が一体となって、大学間の単位互換や社会人再教育、産官学連携事業など、多様な教育、研究を進めている。

 フォーラムの主な内容は、模擬授業、入学相談、学生生活の紹介など。模擬授業は理学、工学、医療・保健、社会科学、人文科学、芸術系で45分授業を行う。人文科学系では京都の哲学や文化財、建築文化などをクローズアップした「京都学」の講座や、「いけばな」(担当:池坊短大)が体験できるコーナーもある。

 7月14日に東京(東京国際フォーラム)で、21日に大阪(梅田スカイビル)で開催する。いずれも午前10時から午後5時までで、入場無料。問い合わせは大学コンソーシアム京都(075・353・9153)。

【大学コンソーシアム京都】http://www.consortium.or.jp/


 「教室貸します」桃山学院大が受験生にキャンパス開放
【大学】

2002.07.08

 桃山学院大学(大阪府和泉市)は夏休み期間中、同大の教室を高校生などに提供する「ただ今、キャンパス貸出中!」を実施する。1996年度から、受験生の勉強場所として始めた。「暑い夏のひとときを、クーラーのきいた涼しい教室で過ごしませんか」と利用の申し込みを受け付けている。

 利用できるのは高校生や予備校生で、使用目的は宿題や受験勉強、読書など自由。同大の受験を考えている人なら、キャンパス見学の機会としてもぜひ役立ててほしいという。7月29日〜8月30日の午前9時30分から午後5時まで貸し出す。土、日曜日とお盆の前後は休館。

 申し込むと利用許可証(パスポート)を発行してくれる。利用する当日の発行も可能だ。申し込み、問い合わせは同大学入試課(0725・54・3245)。

【桃山学院大学】http://www.andrew.ac.jp/


 ダブルスクールや再就学へ専門学校のニーズ広がる
【専門学校】

2002.07.05

 東京都専修学校各種学校協会はこのほど、東京・池袋で「首都圏専門学校フェア」を開催、会場で行ったアンケートの結果をまとめた。それによると、来場者の内訳は高校生が4割、社会人・フリーターが約4分の1を占め、専門学校の志願層が広がっている傾向が顕著にあらわれた。

 このフェアは首都圏の専門学校の教育内容を詳細に紹介するため、毎年夏と冬の2回開催される。今回は首都圏157校の専門学校が参加した。高校生、社会人のほか、大学生や短大生が積極的に情報収集する姿も見られた。大学生は約半数が4年生で、ダブルスクールだけでなく再就学(ワンモアスクール)に、専門学校の利用が多様化していることがうかがえる。

 専門学校には卒業後の進路を絞り込んだ学科が多く、短期間で職業に直結した技術や資格が取得できる。美容師をめざして各校を比較する女子高校生や、ゲームの原画制作が学べる学校の教員陣容を確認する男子高校生、社会に出てから新たな目標ができたフリーターなど、将来の希望のはっきりしている来場者が目立った。

【社団法人東京都専修学校各種学校協会】http://www.tsk.or.jp/


 関西学院大が教員の最新研究業績をホームページで公開
【大学】

2002.07.03

 関西学院大学(兵庫県西宮市)は全専任教員の研究業績をデータベース化し、ホームページで公開している。このほど2002年度版へのリニューアルが完成した。だれでも手軽に検索でき、大学で行われている研究の最新情報がわかる。

 同大学では00年1月から、冊子「研究業績報告書」をインターネットで閲覧可能な形式(HTML、PDF)に変換してデータベースに登録し、年1回更新していた。今回のリニューアルで、表示の形式は同様だが、教員がリアルタイムで自分の研究業績を更新できるようになった。

 「研究業績データベース」には、教員の専攻、所属学会、研究分野、主要研究業績などが掲載されており、フリーキーワード、学部・教育機関、専攻、氏名から検索できる。大学で何が学べるかを深く知りたい受験生にとっても、利用価値は高い。

【関西学院大学】http://www.kwansei.ac.jp/


 鎌倉女子大学が高校生を対象に公開講座
【大学】

2002.07.01

 鎌倉女子大学・同短期大学部(神奈川県鎌倉市)は高校生を対象に公開講座を開く。生活や食、子供などをテーマに、大学の知識を楽しく学べる場を提供する。身近な話題だけに、生活に対する視野を広げる機会にもなるだろう。女子大だが、男子高校生も受講できるユニークな講座だ。

 開講期間は8月1日〜5日。テーマは「人間・生活」「食品・栄養」「児童・保育」「子ども心理」の4つに分類され、▽海外遊び場最新事情からディズニー・シーまでを考察する「楽しい遊び場空間はどうつくるか」▽味覚から分子栄養学を分かりやすく解説する「あなたも舌美人になれる」▽「のぞいてみよう幼稚園の一日」▽「体験コラージュ(切り貼り絵)療法」――などの講座がある。

 1コマ60分で全20講座を開講する。受講料は無料で、高校生のほか社会人や父母の参加も可能。電話、はがき、FAXで今月27日まで申し込みを受け付ける。期間中は進路に関する受験生の個別相談にも応じている。問い合わせ・申し込みは同大学広報課(0467・44・2117)。

【鎌倉女子大学】http://www.kamakura-u.ac.jp/


 金沢工業大学がICカード使いキャンパス内情報サービス
【大学】

2002.06.28

 金沢工業大学(石川県石川郡)はICカードを使った新しいセキュリティシステムの運用を始めた。接触型・非接触型統合ICカードを使い、ICチップ内にデジタル証明書を格納する。大学内で、このような高レベルの個人認証を活用した情報サービス体制が構築されるのは初めてだという。

 カードは身分証明書、入館管理として使えるほか、安全対策を施したWEBサイトやデータベースにアクセスするための個人認証カードとしても利用できる。現在は、教職員にのみカードを配布、学生の就職活動や修学履歴などの情報を活用し、個人の状況に応じたきめ細かい指導に役立てている。

 学生には来年度の新入生から配布する。将来的には学生1人ひとりに専用ポータルサイトを設け、そのサイトを通じて修学支援情報や履修科目の課題を配信することも予定している。大学事務局からの連絡にも活用し、コミュニケーション効率の向上も期待できるという。

【金沢工業大学】http://www.kanazawa-it.ac.jp/


 武蔵工業大が指定校推薦の対象にISO認証取得高を優先
【大学】

2002.06.26

 武蔵工業大学(東京都世田谷区)は、環境情報学部環境情報学科(横浜市都筑区)の指定校制推薦の対象校として、ISO認証を取得した高校を優先する。2003年度から新たに指定校推薦の制度を導入する同学科は、指定校の認定でも新基準を採用することになり、注目を集めそうだ。

 新基準では、国際的環境規格ISO14001(環境マネジメントシステム)の認証を単独で取得した高校を優先的に指定校候補として検討対象にする。環境活動に積極的に取り組んでいる高校との交流を強化することにより、次世代を担う若者の「環境マインド」を着実に育成することをめざす。高大連携の新しい型を具体化したという。

 環境情報学部は、文系、理系の枠を越え、21世紀の重要な課題となる「環境」と「情報」についての研究、教育をめざして1997年に設置。横浜市の港北ニュータウンに開設されたキャンパスは、省エネ、省資源の工夫がなされた「エコ・キャンパス」として注目を集めた。98年には日本の大学として初めてISO14001の認証を取得している。

【武蔵工業大学】http://www.musashi-tech.ac.jp/


 ものつくり大学の学生に埼玉・行田市が補助金
【大学】

2002.06.24

 埼玉県行田市は、市内に居住するものつくり大学(埼玉県行田市)の学生を対象に、今年度から補助金を交付する。自治体がこうした援助を行っている例は他にはないという。

 補助金は月額1万円で、▽第2学年に在籍▽行田市内に居住用として自らが賃貸借契約をして民間の住宅に居住していて、その金額が月額1万円を超える▽行田市内に家族(ものつくり大学の学生を除く)が居住していない、のすべてに該当すれば受けられる。上限は100人。行田市近辺の下宿・アパートは3万5千円前後で、学生にとっては大きな支援となる。

 同大学の1年生は希望すればほとんどの学生が大学設置の寮に入ることができるが、2年次からは下宿生活をする。行田市企画課は「寮を出た学生たちに行田市に住んでもらい、その経済効果に期待したい」としてこの制度を導入した。現在、60人を超える学生から申請があり、市が審査を進めている。

【ものつくり大学】http://www.iot.ac.jp/


 大阪工業大が知的財産のエキスパート育てる学部開設へ
【大学】

2002.06.21

 大阪工業大学(大阪市)は文系の学部「知的財産学部」の設置を申請している。2003年4月に開設する予定だ。同大は工学部で発足し、1996年に情報科学部を増設。知的財産学部は、2つの学部が生み出す科学技術とそれを活用したビジネスを有機的に結びつける人材の養成をめざす。同大によれば「知的財産学部」開設は日本で初めて。

 同学部では、知的財産権の申請ノウハウだけでなく、発明やデザインなどの価値をより高めるアドバイスを与えたり、企業が所有する特許を法的に守るとともに使用権を有償で提供するなど、知的財産にさまざまな形で関わるいわば“知的財産コーディネーター”を育てる。

 法律、経済、経営、理工学系などの視点から総合的にアプローチするカリキュラムを組み、社会を的確に読み解く能力を身につける。特許庁や経済産業省、企業の知的財産管理部門で活躍してきた教員を多数配し、学生は実務感覚に触れながら学ぶことになる。キャンパスは工学部と同じ大宮キャンパス(大阪市旭区)。入学定員の1割は社会人枠としており、学習環境も多彩なものになりそうだ。

【大阪工業大学】http://www.oit.ac.jp/


 亜細亜大学がアジアへの関心や知識問う推薦入試
【大学】

2002.06.19

 亜細亜大学(東京都武蔵野市)は、課外活動や資格取得、技能獲得などのさまざまな経験・体験にスポットをあて、偏差値よりも個性を重視した「個性値推薦入試」を実施している。この「個性値推薦入試」に、2003年度から「アジア型」が加わる。

 「個性値推薦入試」はこれまで、公募評定、一芸一能、指定スポーツの3種類が全学部で実施されていた。新たに加わる「アジア型」は、経済学部、国際関係学部だけで行われる。

 「アジア型」の出願資格は▽アジアに関する「課題研究」を行った者▽アジアでの滞在経験、アジアを1か月以上見聞した者▽日本語以外のアジアの地域言語に堪能な者で、高校生活でアジアへの関心、知識、経験と能力を養い、問題探求意欲や自発性、創造性のある学生が求められる。

 同大の建学理念は「アジアの興隆に役立つ人材の育成」だ。大学の特色を明確化した入試といえるだろう。

【亜細亜大学】http://www.asia-u.ac.jp/


 神奈川大学が「全国高校生理科・科学論文大賞」
【大学】

2002.06.17

 神奈川大学(横浜市)が「全国高校生理科・科学論文大賞」を創設、論文を募集する。「理科離れ」が問題となっているなか、高校での学習や研究に目標をつくり、広く理科教育を支援することが目的だ。

 高等学校に所属する理科・科学系クラブの団体、グループ、個人による未発表の論文が対象。内容は数学、物理、地学、化学、生物、情報、自然、技術など理科・科学に関する研究や実験、観察、調査の成果をまとめたもの。A4で10枚程度の分量で、標本や装置、模型、データ、図表、映像などを添えることもできる。

 応募期間は9月2日〜10月4日(必着)。日本を代表する科学者が論文を選考し、結果発表は12月下旬に行う。問い合わせは同大広報課「全国高校生理科・科学論文大賞」係(045・481・5661)。

【神奈川大学】http://www.kanagawa-u.ac.jp/


 明治大学が理工学部の全学科でAO入試
【大学】

2002.06.14

 明治大学(本部・東京都千代田区)は2003年度から、理工学部の全学科でAO(アドミッション・オフィス)入試を実施する。農学部も募集対象地区を増やす。同大は02年度からAO入試を導入、理工学部と農学部の一部学科で実施していた。

 理工学部は、02年度の3学科から全学科(9学科)に拡大して実施する。学科ごとに求める学生像を掲げ、選考方法も実験とそのレポートやプレゼンテーションなど、それぞれ違う課題を出題する。農学部は北海道地区に限定して募集していたが、03年度は九州地区からも募集する。地域農業振興を目的とし、農業経済学科のみで実施することに変わりはない。

 出願受け付けは理工学部が8月1〜20日、農学部が9月2〜6日。第1次選考合格者に第2次選考を課す2段階選抜を行うため、受験料を分割納入するシステムを採用する。また、法学部、経営学部でもスポーツ優秀者を対象とするAO入試を03年度から実施している。

【明治大学】http://www.meiji.ac.jp/


 帝京科学大がオープンキャンパスで90分の体験講義
【大学】

2002.06.12

 帝京科学大学(山梨県北都留郡)はオープンキャンパスで、実験や実習を中心とした、体験しながら学習できる講義を実施する。オープンキャンパスのプログラムのなかで、「模擬授業」は受験生に人気が高いものの1つ。時間的な制約があるため、短縮版の講義をする大学も少なくないが、同大は90分2コマの講義を行う。

 来月13日は▽自分のホームページを作成し、世界に向けて情報発信する(メディアサイエンス学科)▽局所麻酔薬を作り、検証してみる(バイオサイエンス学科)▽イヌの習性や接し方を知るために、実際にイヌを使って実演する(アニマルサイエンス学科)▽自動車の排気ガスに含まれる有機物質を測定する(環境マテリアル学科)――などで、各学科毎回2〜3種類の講義を行う。

 オープンキャンパスの講義体験では、学科で学習する内容が実際にどのように役立つかを理解できる。また、受験生が大学進学の目的を見つけるきっかけにもなる。興味のある分野・大学に積極的に足を運んでみてはどうだろう。

【帝京科学大学】http://www.ntu.ac.jp/


 淑徳大国際コミュニケーション学部に人間環境学科など新設
【大学】

2002.06.10

 淑徳大学国際コミュニケーション学部(埼玉県三芳町)に「人間環境学科」「経営コミュニケーション学科」が新設される。このほど、文部科学大臣から正式に認可された。現在の経営環境学科を改組転換する。

 人間環境学科は、環境保全と社会福祉経営に貢献できる人材の育成をめざす。「福祉環境コース」と「環境政策コース」を設け、環境との共生を重視する。経営コミュニケーション学科は、企業などのさまざまな組織やそれをとりまく人々と協働できる人材の育成を目標とする。経営とコミュニケーションを融合させた分野だ。

 また、同学部は各学科に設置された特別クラスの学生をAO入試で選抜している。人間環境学科は「行政特別クラス」、経営コミュニケーション学科は「企業経営特別クラス」、既設の文化コミュニケーション学科は「英語特別クラス」で募集を行う。

【淑徳大学】http://www.shukutoku.ac.jp/


 神戸国際大がオープンキャンパス参加者の受験料を割引
【大学】

2002.06.07

 神戸国際大学(兵庫県神戸市)は、オープンキャンパス参加者を対象とした受験料割引の特典を今年から実施する。ここ数年、受験料の減額措置を行う大学が増えているが、受験生対象のイベント参加を条件とするのはめずらしい。

 同大のオープンキャンパスは、施設案内や入試対策講座、個別相談のほかにケーキバイキングのコーナーや、映画招待券などが当たるゲーム大会などの企画もある。受験生の緊張をほぐし、キャンパスの雰囲気をじっくり味わってもらいたいという配慮からプログラムに採り入れた。

 同大の受験料は通常3万5千円だが、オープンキャンパス参加者は3万円で受験できる。同大によると、参加者には第一志望の人が多く、その熱意や関心に応えるために導入を決めたという。今年の開催予定は7月20日、8月3日、24日、9月14日の計4回。

【神戸国際大学】http://www.kobe-kiu.ac.jp/


 田園調布学園大がオープンカレッジで大検コース
【大学】

2002.06.05

 田園調布学園大学(神奈川県川崎市)はオープンカレッジを開講する。大検・大学進学、社会人エンタテイメント、生涯学習、介護福祉の4つの分野があり、大検・大学進学コースは日本の大学では初めて開設される。

 大検・大学進学コースは1年制で、大検合格者には同大の人間福祉学部・短大部への進学の道が開かれる。キャンパス内で学ぶため図書館や学生食堂など大学施設の利用や、海外研修への参加も可能で、大学の持つあらゆる側面を活用して開設される。

 また、「社会人エンタテイメント」のIT基礎コースではゲームソフト制作の基礎技術を学ぶ。土曜日開講のジュニアゲームアカデミーコース(げーむ寺子屋)は小中学生が対象。ゲーム制作を通して、パソコンの応用技術や柔軟な発想力と論理的な考え方を自然に学ぶことができる。「介護福祉」はホームヘルパー2級、手話の2講座がある。今月から開講されているが、現在も申し込みを受付中。問い合わせは同大オープンカレッジ(044・954・4140)。

【田園調布学園大学】http://www.chofu-c.ac.jp/


 宝仙学園が公開講座「心のフォーラム」
【大学】

2002.06.03

 宝仙学園(東京都中野区)は、6月から来年2月まで公開講座「心のフォーラム」を開催。現代人の心の問題を主要テーマに、仏教や芸術のほか、幅広い分野についての講演を企画している。

 宝仙学園は、母体である宝仙寺の公共事業の一環として昭和の初めに設立された。現在は幼稚園から小、中、高、短大までの総合学園となっている。「心のフォーラム」は、研究教育事業の地域への還元が目的。短大には保育学科と造形芸術学科があり、教育問題や芸術と心の関係などにも触れていく。

 講座は全4回で、6月16日「マンダラと密教」、10月5日「芸術雑感」、11月30日「徒然草に見る兼好の無常観に生きる智慧を学ぶ」、2月22日「阿字観(あじかん)―真言宗の座禅―」。いずれも14時から15時30分で、講師は宝仙学園短期大学教授、宝仙学園中・高校長、寺院住職ら。問い合わせは宝仙「心のフォーラム」係(03・3365・2245)。

【宝仙学園】http://www.hosen.ac.jp/


 梅花女子大学が高校生の短歌コンクール
【大学】

2002.05.31

 梅花女子大学・短期大学(大阪府茨木市)は、短歌コンクール「梅花・山川登美子短歌賞」を実施する。高校生が詠む清新な短歌作品を募集するコンクールで、今年で第9回を迎える。

 山川登美子は与謝野晶子と並ぶ明星派の歌人。1894年から97年まで梅花女学校に学び、その頃から活発な歌作活動を開始した。彼女の秀れた文学的業績を顕彰するとともに、若い世代のみずみずしい才能を発掘して激励するため、同大は1894年、登美子入学100年を記念して同賞を創設した。

 作品のテーマは自由で、応募資格は高校生または予備校生など。締め切りは9月30日(消印有効)。昨年は6197首の応募があり、383首が予選を通過した。問い合わせは「梅花・山川登美子短歌賞」選考委員会事務局(電話0726・43・6221)。

【梅花女子大学・梅花短期大学】http://www.baika.ac.jp/


 中京大学が表現力学ぶ「言語表現学科」開設
【大学】

2002.05.29

 中京大学(愛知県名古屋市)は2003年4月からの文学部改組を文部科学省に申請した。これまでは国文学科1学科だったが、新たに言語表現学科を開設し、国文学科の学科名も日本文学科に変更する。「言葉」と「文学」の2領域を学べる学部になる。

 文学部はもともと国文学科、心理学科、英文学科の3学科で開設されたが、00年度に心理学部、02年度に国際英語学部が発足し、2学科が学部に転換した。こうした動きに合わせて、国文学科でも改革を検討、言語表現を中心としたカリキュラムを組み、これまで国文学科の対象ではなかった国語国文学の周辺分野を専門とする「言語表現学科」の開設を決めた。

 言語表現学科は実用日本語、会話技術、マスコミ論、大衆文化論などを研究の対象とする。表現する能力を重視し、現代社会に価値あるメッセージを発信できる人材の育成を目指す。2つの学科は研究色の強い学科と表現力、発信力を養う学科にはっきり色分けされ、教育方針を明確にした体制になる。

【中京大学】http://www.chukyo-u.ac.jp/index.html


 日本福祉大が通信教育部の履修単位を経済学部で認定
【大学】

2002.05.27

 日本福祉大学(愛知県知多郡)は2002年度から、経済学部の卒業単位124単位のうち30単位まで、通信教育部の講義を履修して取得することを認めている。通信教育部はITをフル活用した教育が特色。大学生の学習スタイルの多様化が進んでいる。

 通信教育部は01年開設。履修登録や成績発表などの事務手続をはじめ、テキスト科目の学習、添削や試験などにインターネットを利用し、本格的な「ネット大学」と話題を呼んだ。インターネットを使って、自宅で試験が受けられるのは、日本では初めて。

 また、昨年からは離れたキャンパスを映像と音声で結ぶ双方向型の遠隔授業を導入するなど、同大はメディアの利用に積極的だ。通学と通信授業を組み合わせることで、時間を有効に活用することができる。遠方からの通学生や、社会人学生にとって学びやすいシステムだ。

【日本福祉大学】http://www.n-fukushi.ac.jp/


 慶應義塾大の看護医療学部が学外から編入受け入れ
【大学】

2002.05.24

 慶應義塾大学看護医療学部(神奈川県藤沢市)はこのほど、2003年度編入学の募集要項を発表した。2年次編入は大学卒業者が対象の学士編入学、3年次編入は看護系短期大学卒業者が対象で、いずれも卒業見込み者を含む。

 慶應義塾大はこれまで、編入学、学士入学の出願資格をそれぞれ学内在籍者、同大卒業者に限定していたが、看護医療学部が02年度に同大で初めて学外から2年次への学士編入学を受け入れ、03年度からは3年次への編入受け入れを始める。

 第2学年への学士編入は5人、第3学年は15人を募集。1次試験の科目は英語、小論文(第3学年編入はさらに看護学)、2次は面接。出願受け付けは、ともに8月29日〜9月4日で、最終合格発表は9月24日。募集要項は7月下旬に販売予定だ。

【慶應義塾大学】http://www.keio.ac.jp/


 早大第二文学部が昼間の授業とリンクし学びやすく
【大学】

2002.05.22

 早稲田大学第二文学部は、「学び」を自由化・多様化する大幅な改革を今年度から進めている。働きながら学べる場としてスタートした学部だが、社会人、勤労学生は全体の2割。編入学生も多く、多様な学生が集まる。それらに柔軟に対応し、学生の選択肢を広げることが改革のねらいだ。

 主な改革は、▽授業時間を変更しキャンパス間の移動時間を確保▽専修に区分されない科目を「広域科目」に名称変更▽第二文学部以外の設置科目を卒業単位として60単位まで算入可能▽学部を超えて開講されるオープン科目を第二文学部科目へ読み替え▽外国語の選択肢を7言語以上に拡大▽卒業論文を現行の1年半計画から単年度プログラムに▽インターネットを利用するオンデマンド型授業数の増大――の7つ。

 夜間の時間帯に開講される授業だけを受けても4年間で卒業できるという夜間学部の基本コンセプトを保持しつつも、極端な場合、ほとんどの単位を昼間に受講して卒業することも可能になった。昼間の授業とリンクすることで学生たちの多様なニーズに応える。夜間学部ならではの良さを生かし、「夜学の域を超える夜間学部」としてさらに可能性を模索する。

【早稲田大学】http://www.waseda.ac.jp/


福岡大学が「老い」をテーマに公開講座
【大学】

2002.05.20

 福岡大学は福岡市中央区天神でサテライト公開講座「サクセスフル・エイジング」を開講している。全9学部の専任教授がそれぞれの専門分野から「老い」を積極的に据え直す。総合大学の知を活用し、1つのテーマに学際的にアプローチする企画講座だ。

 サブタイトルは「高齢社会を楽しく!健やかに!生きる」。薬、理、スポーツ科学部が老化のメカニズムや健康的な過ごし方について、法、経済、商学部が社会保障制度や老後の資産運用、人文学部が心のあり方についてなど、各学部の専任教授が講義する。若返りの医学(医学部)や高齢者の生活を支えるテクノロジー(工学部)なども取り上げる。学部の専門性を生かしつつ、総合的な視野から「老い」を考える。

 5月から12月まで全24回、テーマ別に5〜8回ずつ4つのパートに区切り、パートごとの受講もできる。講座内容、受講料などの問い合わせは同大エクステンションセンター(電話092・871・6631)。

【福岡大学】http://www.fukuoka-u.ac.jp/


日大松戸歯学部が基礎知識4年で身につける新カリキュラム
【大学】

2002.05.17

 日本大学松戸歯学部(千葉県松戸市)は、今年度からカリキュラムを全面的に改定した。2005年度から本格的に導入される「臨床実習開始前の学生評価のための共用試験」に備える。

 「共用試験」は、全国の医、歯学部生の知識・技能・態度などを同じ基準で評価するシステム。知識と問題解決能力を評価する多肢選択式のコンピュータ試験(CBT)と技能・態度を評価する客観的臨床能力試験(OSCE)からなり、合格しないと5年次からの臨床実習に参加できない。

 新カリキュラムは、歯科で必要とされる基礎的な専門知識・技術・対人関係能力が4年次までに身につけられるよう配慮した。また、全国の歯科大学共通の教育内容ガイドライン(モデル・コア・カリキュラム)に沿った講義が全科目の6割を占める。コア・カリキュラムに則して「課題研究」科目を新たに設置、1年次の後半から4年間、希望する教室・講座で研究に取り組む。討論を通して自己啓発したり、研究プロセスを通して探求心を養うことが目的だ。

【日本大学】http://www.nihon-u.ac.jp/


今年の私立大入試も昨年に続き志願者増
【大学】

2002.05.15

 今年の私立大学志願者は昨年に比べ、243大学の集計で約5%増加した(大学通信調べ)。学部別では文系学部の人気が高く、理系学部の人気が低い“文高理低”だった。

 文系学部の中では、2004年に設置が予定されている法科大学院の影響からか、法学部が前年より16%も志願者が増加する人気ぶり。人気学部の医学部、薬学部を上回る増加だった。

 難関といわれる私立大学では、合格者数を前年より減らす大学が相次いだため、志願者増とあいまって合格が難しくなった。少子化で受験生の数は減っても、難関私立大を目指す浪人生が増えており、来年も厳しい入試になる可能性が出てきた。


専修大学が受験生に「体験授業フェア」
【大学】

2002.05.13

 専修大学(本部・東京都千代田区)は来月、生田キャンパス(川崎市多摩区)で体験授業フェアを開催する。受験生に、大学の授業がどんなものかを体験する機会を提供し、進路選びにも役立ててもらうことがねらいだ。

 一般教養から学際的な専門科目まで、全学部から計100講座を用意し、最高5科目の受講が可能。1コマ50分授業で時間は「本物」より短いが、内容を理解するには十分だ。事前の申し込みは必要なく、好きな時間に興味ある講座を自由に体験できるシステムになっている。学生食堂も開放され、まる1日大学生気分が味わえる。

 体験授業フェアは6月16日(日)10時30分〜16時まで、同大生田キャンパス120周年記念館(9号館)で。社会人、受験生の父母、高校教員など、だれでも参加できる。テーマ、時間割などの詳細は、同大のホームページまたは入学センター(03・3265・8249)。

【専修大学】http://www.senshu-u.ac.jp/


亜細亜大が高校生英語スピーチコンテスト
【大学】

2002.05.10

 亜細亜大学(東京都武蔵野市)は、全国の高校生を対象とした英語スピーチコンテストの出場者を募集している。このコンテストは「未来の国際人育成に貢献したい」との願いを込め、同大の特色ある英語教育の一環として開催されており、今年で2回目を迎える。

 スピーチの審査を担当するのは同大学英語教育センターのネイティブ・インストラクター。テーマは自由で、本選では英語による質疑応答も行われる。優秀者には賞状、奨学金、副賞が贈られるほか、同大学に入学した場合に海外留学プログラムの参加経費が減免される。

 応募締切は6月20日(消印有効)。申込書にスピーチの録音と原稿を添えて提出する。本選は8月1日に行われる。応募要領は同大ホームページでも閲覧できる。問い合わせは同大総合企画部企画課スピーチコンテスト係(0422・36・3233)。

【亜細亜大学】http://www.asia-u.ac.jp/


東京経済大が専門学校と提携し資格取得を支援
【大学】

2002.05.08

 東京経済大学(東京都国分寺市)は、各種の資格取得や公務員試験突破を目指す学生のための課外講座「キャリア・サポート講座」を開いている。

 司法試験や公認会計士試験などで実績の高い大手専門学校と提携し、専門学校生と同じテキストで同じ講義を受けられる。専門学校が設定している受講料より安価で、成績優秀者にはさらに受講料割引・免除の特典がある。同大学には資格取得のための奨学金制度もあり、それを活用することもできる。

 開講コースは▽会計専門職▽法律専門職▽情報処理▽TOEIC・TOEFL・英検▽公務員試験――など。「キャンパスを移動せずに大学の友人と一緒に勉強できる」と学生に好評だ。

【東京経済大学】http://www.tku.ac.jp/


獨協大がブリティッシュ・カウンシルの英語コース開講
【大学】

2002.05.01

 獨協大学(埼玉県草加市)は今年度から英語教育に新システムを採用。4月から、インターネットで配信される総合英語学習教材「GlobalEnglish」を授業として導入しているほか、10月からはブリティッシュ・カウンシル(BC)東京センター(東京都新宿区)が開講する英語コースが学内で受講可能となる。

 BCは英国の公的な国際文化交流機関。英語コースは、同大内にサテライトオフィスを設け、BCの学期スケジュールにそって開講する。一方、「GlobalEnglish」は、主に企業などで研修に利用されているプログラム。多様なレベルに対応したコースがあり、学力差による学習弊害の改善も期待されている。いずれも、日本の大学では初めてのことだ。

 講義形式で学習するプログラムのほか、同大は実際のコミュニケーションも重視。昨年から始めた、ネイティブ講師と気軽におしゃべりしながら会話を学ぶ「英会話チャットルーム」に続き、今年は「ドイツ語チャットルーム」を開設。ともに初級、中級の2クラスを用意して学生に開放している。このほかフランス語の勉強方法や学習中に生じた疑問に答える「フランス語相談室」もあり、語学を学びやすい環境が作られている。

【獨協大学】http://www.dokkyo.ac.jp/


奈良大学がラジオで「おもしろミニ講座」
【大学】

2002.04.26

 奈良大学(奈良市)は地域FM局でミニ講座を実施している。地域の人たちや高校生に奈良大学を知ってもらい、また生涯教育の一環としても活用することをめざして始めた。昨年の「奈良大学おもしろミニ講座」が好評だったため、4月からその「U」を半年間放送する。

 番組は「楽しくてためになる話」「奈良に関する話」「大学の最新情報」などがテーマ。同大学の名物教員とアナウンサーとのトーク形式で、それぞれの専門分野を分かりやすく、ユーモアを交えて語る。放送は9月27日までの毎週金曜日、地域FM放送局「ならどっとFM」で午前10時45分から(再放送は午後7時45分から)。

 同大学は、生涯学習にも力を入れており、5月から文学部・社会学部の教員による教養講座や世界遺産公開講座、社会学部公開講座などを開講する(一部有料)。問い合わせは同大学総合研究所文化講座係(0742・41・9508)。

【奈良大学】http://www.nara-u.ac.jp/


早大理工学部がAO方式「創成入試」要項を公表
【大学】

2002.04.24

 早稲田大学理工学部(東京都新宿区)は、昨年導入したAO方式の入試「創成入試」の2003年度要項を公表した。募集人数がやや増え、日程も昨年より1カ月遅くなったのでチャレンジしやすい。

 「創成入試」は数理科学科を除く全学科で実施。学科ごとに選考を行い、その分野への興味や適性を重視した課題が出題される。昨年と変わった点は▽出願受付10月1日〜8日/第1次選考10月27日/第2次選考11月17日/最終合格発表11月22日で、日程が約1カ月遅い▽第1次選考会場に仙台が加わり、札幌、東京、大阪、福岡の全5会場で実施▽高校での科目履修条件の数学、物理、化学に加え、学科により生物、地学も認められる――など。

 昨年は126人の募集に対し305人が応募、合格者は94人だった。尾島俊雄学部長は「進学校の生徒というより素質のある生徒を入学させたい。関東圏以外の生徒も積極的にチャレンジしてほしい」と話す。多様な教員と学生が集まる活気あるキャンパスをめざして、AO入試にかかる期待は大きい。

 理工学部は、03年4月に電気・通信・情報系3学科を新たに「電気・情報生命工学科(仮称)」「コンピュータ・ネットワーク工学科(仮称)」の2学科に再編する予定(認可申請予定)。来年2月の一般入試に先立ち、「創成入試」が新学科として実施する初めての入試となる。

【早稲田大学理工学部】http://www.sci.waseda.ac.jp/


日本工業大学が学内博物館でSLを定期運転
【大学】

2002.04.22

 日本工業大学(埼玉県宮代町)は、学内に工業技術博物館を設置し、実際に動かすことのできる状態で、歴史的な工作機械を多数展示、保存している。今月からは蒸気機関車の定期有火運転を行い、一般に公開する。

 定期運転を行うのは1891年にイギリスで製造された2100形−2109号。産業考古学会から認定された産業遺産でもある。これまでイベントなどの折りに不定期に運転されていたが、今後は毎月第3土曜日午後1時から3時まで、博物館前の常設軌道を走ることになった。日本の鉄道史を語る迫力ある疾走だ。

 工業技術博物館は1987年開設。400点の機械・機器を常設展示し、その約7割を動態展示している。明治初期の工作機械から工業技術の最先端を示す装置であるレヒートガスタービンなど技術史上の貴重な資料のほか、町工場のたたずまいも復元されている。館内展示および公開運転の問い合わせは同博物館(0480・33・7545)。

【日本工業大学】http://www.nit.ac.jp/


「彩の国大学コンソーシアム」の9大学が単位互換
【大学】

2002.04.19

 昨年10月に発足した埼玉県西部地区の大学連携「彩の国大学コンソーシアム」で、単位互換制度がスタートする。今回の参加は全17大学のうち9大学。個性ある大学・学部が連合し、学生たちの交流と「学び」の追求が本格的に始まった。

 単位互換を始めるのは、跡見学園女子大学、十文字学園女子大学、城西大学、駿河台大学、西武文理大学、大東文化大学、東京家政大学、東京電機大学、文京学院大学の9大学。複数のキャンパスがある場合は、埼玉県内のキャンパスで開講する授業が対象。

 他大学での履修が認められる学年や単位数は、各大学がそれぞれ定める。開講されてる全科目の開放が原則で、所属する大学にない科目を受講できる。また、現在学んでいることと同系列の科目を他大学で受講し、異なる切り口から再認識することも可能だ。


亜細亜大学が「ことば」をテーマに公開講座
【大学】

2002.04.17

 亜細亜大学(東京都武蔵野市)は「ことば」をキーワードに、各国の社会や文化を紹介する公開講座「世界ことばの旅」を開催する。同大学は13の外国語科目を開講しており、多彩な言語を選択して学べることも特色の一つだ。

 講座は春4回、秋4回の年間8回行う予定。春期日程の第1回は4月20日、講師はモンゴル語の鯉渕信一学長で、テーマは「あわて者、ヤギを飼う」。以後の日程は4月27日・スペイン語、5月11日・ヒンディー語、同18日・中国語。講師は各言語を担当する同大教員が務める。

 いずれも午前10時40分から12時10分、同大7100教室で開く。受講は無料で申し込み不要、市民も聴講できる。直接会場へ行けばいい。外国語学習というと会話などの実用性に重きを置きがちだが、その言語を話せなくても、ことばの背景を学ぶことは国際理解の一歩といえるだろう。問い合わせは同大学務部学務課(0422・36・3283)。

【亜細亜大学】http://www.asia-u.ac.jp/


産学連携に取り組む芝浦工業大学
【大学】

2002.04.15

 芝浦工業大学(東京都港区)が「産学連携課」を開設して1年半。工業立国日本といわれ、戦後の経済成長を支えた多くの企業が行き詰まりに直面している中、同課は、産業界の要請と大学の研究を適合させるという新しいビジネスモデルを模索してきた。

 同課の主な活動は▽産業イベントへの出展や企業訪問などを通じて協力体制を紹介▽企業の要請を受けてその分野の研究に携わる教員を探し、問題を解決する▽企業からの委託研究・共同研究のコーディネート▽企業が開発した技術などの客観的評価▽大学が持つ特許などを活用する技術移転(TLO)▽地域企業との交流――など。

 「産」と「学」の橋渡しを行う連携コーディネーターは、大手企業の研究部門に長年勤務し定年退職した同大学卒業生だ。同大学が設立した企業「エスアイテック」が派遣する。同社は技術評価、技術相談、コンサルティングなども行い、その収入は大学の研究費に還元される。「産学連携課」をはさんで、教員と卒業生が一体となって研究開発に取り組む体制で、同大の今後の活動に期待したい。

【芝浦工業大学】http://www.shibaura-it.ac.jp/


東京工科大がバイオニクスなど2学部新設へ
【大学】

2002.04.12

 東京工科大学(東京都八王子市)は、バイオニクス学部とコンピュータサイエンス学部の新設を検討している。両学部とも日本で初めての学部で、2003年4月の開設をめざす。

 バイオニクスとは、生物の機能を模倣し、それをテクノロジーに応用する学問。遺伝子治療から人間とコミュニケーションできるロボットの開発まで、あらゆる分野で活用できる。人間生活の質の向上をめざす次世代のバイオテクノロジーといえる。

 コンピュータサイエンス学部は、IT技術者を育成するだけでなく、コンピューターとネットワークが生み出す新しいビジネスモデルを描くことをも目標とする。日本の産業を活性化させるために、コンピューター、ネットワーク、システム、それぞれの観点から日本の独自技術を育てることをめざす。

 現場を体験し、ニーズを理解しながら学ぶためのフィールドワークや、学生の希望を最優先したオーダーメードのカリキュラムなどが特色だ。既設のメディア学部を加えた3学部を統合し、大学院を開設する構想もある。2学部は現在の工学部を改組して誕生。同大は、次世代の工学にいち早く取り組むための大胆な改革を進めている。

【東京工科大学】http://www.teu.ac.jp/


松本歯科大が「総合歯科医学研究所」新設
【大学】

2002.04.10

 松本歯科大学(長野県塩尻市)に総合歯科医学研究所が完成した。同研究所は「硬組織疾患制御再建学部門」「顎口腔機能制御学部門」「健康増進口腔科学部門」の3部門からなり、各部門の下にさらに計11のユニットを設けて高度な医療課題に取り組んでいく。

 今回は「硬組織疾患制御再建学部門」が整備される。同部門は硬組織(骨、軟骨、歯)に関する6つのユニットで研究を行う。組織・生物細胞学、生化学・分子生物学をはじめ、遺伝子・再生工学などの専門家が同一のフロアで、学際的な共同研究を行うことができ、新しいタイプの研究所といえる。

 先端科学への統合的な視野を持つ研究者の育成に加え、先進歯科医学、高齢者歯科診療、遺伝子治療など、現在、歯科医学が抱えるさまざまな課題を克服できる高度な歯科医療職業人を育てることが目的。また、将来は「オープンリサーチセンター」型の研究所として位置づけ、独立研究科大学院設立のための基幹講座にしたいという。6月初旬には新研究所開設記念シンポジウムの開催も企画、国内外からの研究所の来訪が予定されている。

【松本歯科大学】http://www.mdu.ac.jp/


阪南大学が「キャリア支援プログラム」など導入
【大学】

2002.04.08

 阪南大学(大阪府松原市)は今年度の新入生から新しいカリキュラムを導入した。学生の自己充実と社会が求める人材養成を主眼とするトータルカリキュラムで、入学時から自らの将来像を描き、卒業時の目標実現をめざす「キャリア支援プログラム」などが含まれる。

 目標が見えない若者がフリーターとなる現状に憂慮し、学生たちのやる気を育て、安易にフリーターを選択させないことが同大の就職支援の基本方針。就職ガイダンスに「体験演習型」を導入するなど、実際的な内容の講座も多い。昨年開催した営業マン養成講座には、延べ300人の学生が参加し、企業のトップ営業マンが語る「営業の本質」を熱心に聞いた。内定した4年次生がその体験を生かして3年次生の相談に応じる「就職アドバイザー」の制度もある。

 キャリア支援プログラムは、キャリアデザインに関する授業(20単位)とエクステンション(資格)プログラム、就職支援ガイダンスの3方向から学生の職業観育成を支援する。1年次から3年次まで徐々にステップアップできる内容になっている。将来やりたいことが分からない、何となく大学に入学した学生にこそ受講してほしいという。

【阪南大学】http://www.hannan-u.ac.jp/


法政大と都立三鷹高が連携教育
【大学】

2002.04.05

 法政大学情報科学部(東京都小金井市)が今年度から都立三鷹高校(同三鷹市)と連携教育を始める。同校から推薦を受けた高校3年生が、特別聴講生として情報科学部の科目を受講する。

 高校生は、同大小金井キャンパスで大学生とともに授業を受け、受講科目は三鷹高校で卒業単位として認められる予定。情報科学部が指定する科目は「コンピュータ科学序説」「ディジタルメディア学序説」「プログラミング入門(1と2)」の3つ。いずれも1学期で完結する。

 初心者向けの科目であるため、高校生も大学生も同じスタートラインに並んで学び始めることになる。この学部を選んで入学してきた大学1年生と、進路を模索する高校生それぞれの向学心が問われるわけで、切磋琢磨が期待される。

【法政大学】http://www.hosei.ac.jp/


早稲田大学が「大隈塾」で人材育成
【大学】

2002.04.03

 早稲田大学は、将来の日本の政治・経済界を背負う人材の育成を目的とする「大隈塾」を発足した。初年度となる今年は、学部の枠を越えたオープン教育科目のなかに「21世紀日本の構想」を開講する。

 「大隈塾」は、同大客員教員でジャーナリストの田原総一朗氏と政治経済学部の教授らが中心となって、教育・研究を連携させながら、徹底した討論と自発的学習を主体とした「塾教育」をする。日本の「リーダー・オブ・リーダーズ」教育を進めるのがねらい。同時に21世紀日本構想研究所を設置、研究面からも日本の政治・経済課題にアプローチする。

 オープン科目の「21世紀日本の構想」では、政治家や企業CEOなど、政治、経済、外交の諸課題に第一線で取り組む各界のリーダーをゲストに招き、講師と教員、学生の3者が率直に意見交換をする場をつくることを目指す。

 対象は早稲田大学の1、2年生に限定し、志望理由書により受講者を選考する。この授業を通して、複雑な現代社会を読み解く手がかりを見出すとともに、ゲストスピーカーの生き方や考えを理解することで、将来の自己を支える信念を確立し、日本の改革への決意をかきたてる契機にしたいとしている。

【早稲田大学】http://www.waseda.ac.jp/


明海大学が米国の教育プログラムを導入
【大学】

2002.04.01

 明海大学(本部・埼玉県坂戸市)は浦安キャンパス(千葉県浦安市)の外国語・経済・不動産学部の新入生を対象に、将来を見据えたキャリア育成を促進するヒューマン・ディベロップメント・プログラム(HDP)を必修科目として導入する。世界50カ国の企業や教育機関で採用されているプログラムだが、正規のカリキュラムに取り入れるのは日本の教育機関では初めてという。

 HDPはアメリカで開発された教育メソッドを学生向けにアレンジしたもの。個人の能力を開発するプログラムと、社会性を育てるプログラムから成る。講義だけでなく個人ワークやグループディスカッションなどの学生参加型の授業で、問題解決能力、自己表現能力、コミュニケーション能力を育成する。

 対象が1年次からなのは、将来を考える早期導入教育として位置づけるためだ。目的意識を持って学び、社会が求めるビジネススキルを卒業までに身につけることがねらい。最近は、目標を持たずに大学に進学する学生も少なくない。明海大学は、こうした風潮に終止符を打ち「新時代の大学のあり方」を考える上で1つの答えになるとしている。

【明海大学】http://www.meikai.ac.jp/


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